コラム

2024.04.27
幼児期の発達

子どもの忘れ物、親はどこまで注意する? - 自立を支えるバランスの取り方

小学生の子どもが学校の持ち物を忘れることはよくあります。
些細な出来事に思えるかもしれませんが、この忘れ物は、子どもの成長と自立の過程において重要な学びの機会となり得ます。
そのため、親としてどこまで介入し、どこで手を引くべきかを見極めることが大切です。
今回は、子どもの忘れ物に対する効果的な対応方法について考えてみましょう。

【忘れ物の背景とその影響】

小学生が忘れ物をする理由は多岐にわたりますが、発達段階において、計画性や責任感、注意力が十分に育っていないことが一因です。
忙しい朝の時間帯に、子どもが自分の持ち物を管理するのは難しい場合もあります。
しかし、忘れ物が繰り返されると、学校での活動に支障をきたしたり、自己管理能力への自信を損なってしまう可能性もあります。

【親の介入の必要性は?】

親として子どもの忘れ物にどう対応するかは、判断が難しい場合もあるかと思います。
毎回口頭で注意したり、学校まで届けてあげるといった解決策を提供することは、短期的には問題を解決するかもしれませんが、長期的には子どもの自己解決能力の向上を妨げてしまうこともあります。
では、子どもの自立心を育てる上で、どのような対応をしたら良いのでしょうか。

【効果的な対応策】

1. 忘れ物の原因を一緒に考える
子どもが忘れ物をしたときは、その原因を一緒に考えてみましょう。
何が忘れ物を招いたのか、どのような状況だったのかを話し合うことで、子ども自身が次に同じ状況に遭遇したときの対策を考える手助けになります。

2. チェックリストの作成
子どもと一緒に、学校へ持って行くべきもののチェックリストを作成します。
このリストを見ながら毎朝準備をすることで、忘れ物が減少する可能性が高くなります。
リストを作る過程も、子どもの計画性を養う良い機会です。

3. 責任感の育成
忘れ物をしたときの結果(例えば必要な物がなくて困ること)を体験させることも、責任感を育てる上で重要です。
子どもが自分の行動の結果に直面することで、次回からはより注意深くなることが期待されます。

4. 前日の準備を習慣にする
学校へ持っていくものを前日の夜に準備する習慣を身につけさせることで、忘れ物を減らすことができます。
この習慣は子どもの時間管理能力を向上させるとともに、朝の忙しい時間に余裕を持たせる効果もあります。

まとめ

小学生の忘れ物問題への対応は、子どもの自立を促す絶好の機会です。
親が適切なサポートを提供しながらも、子ども自身に考えさせる余地を残すことが、自己管理能力の向上に繋がります。
忘れ物を減らすための具体的な策を実行する一方で、子どもが自分の行動に責任を持てるよう導いていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

無料体験レッスン お問い合わせ / 資料請求