コラム

2023.11.04
幼児期の発達

卒乳できない子の特徴は? 卒乳までのステップも解説!

「卒乳」とは、赤ちゃんが母乳またはミルクから自然に(または自分の意思で)卒業し、一般の食品のみで栄養を取れるようになるまでのプロセスを指します。
ちなみに「断乳」は、保護者様の意思や計画によって母乳またはミルクを与えるのをやめることを言います。
断乳の場合は、徐々に授乳回数を減らしていったり、ある日突然に母乳を与えるのをやめたりする方法がとられています。

卒乳も断乳も、子どもの成長において一つの大きなステップですが、時には保護者様の悩みやストレスの原因となることもあります。
今回は、なかなか卒乳できない子の特徴と、卒乳までのステップについてご紹介します。

【卒乳がゆっくりな子どもたちに共通する特徴】

①安定感の求め方
乳房や哺乳瓶からの授乳は、赤ちゃんにとって心地よい安定感や安心感を与えることがわかっています。
そのため、特に不安な環境や変化がある場面では、授乳を強く求めることがあります。
赤ちゃんは、卒乳を通じて自分で感情をコントロールする能力を養うのです。
しかし、泣いたらすぐに授乳してもらえるなど、安定感の求め方として授乳が癖になっている子は、卒乳にも時間がかかるかもしれません。

②吸引の癖
赤ちゃんにとっては、吸うこと自体がリラックスする手段としての側面を持ちます。
そのため、乳首や哺乳瓶、おしゃぶりの吸引に依存することはよくあることです。

③離乳食の進みがゆっくり
固形食への移行が遅れていたり、食べることに関する不安がある場合、授乳を継続的に求める子もいます。
卒乳するには、新しい食べ物や食事方法に慣れていく必要があります。

【卒乳するためのステップ】

次に、卒乳するためのステップについて解説します。
この過程は時にスムーズに進まないこともありますが、一つ一つステップを踏んで進めることで、子どもも親も安心して卒乳の日を迎えることができますので、参考にしてみてください。

Step 1: 卒乳の準備
まずは、卒乳に適したタイミングかどうかを確認しましょう。
子どもの健康状態や発育、親の心の準備など、さまざまな要素を考慮する必要があります。

Step 2: 固形食の導入
卒乳は、固形食への移行とも密接に関わっています。
多様な食材や形状を試しながら、子どもが自分で食事できるようにサポートしましょう。

Step 3: ミルクや授乳の回数を減らす
ミルクや授乳の回数を減らしていく際は、「徐々に」がポイントです。
一気に減らすと、子どもが戸惑う可能性があるため、ゆっくりと進めていきましょう。

Step 4: 他の安心できる方法を見つける
授乳は、子どもにとって安心感を得る手段の一つです。
他にも抱っこやトントン、触り心地の良いブランケットなど、安心感を提供する方法を増やしましょう。

Step 5: 睡眠のリズムを整える
卒乳には、睡眠のリズムが整っていることも重要です。
規則正しい生活リズムを作り、質の良い睡眠をサポートしましょう。

Step 6: 信頼できる情報やサポートを得る
卒乳の過程は、時には困難も伴います。
信頼できる情報を元に、専門家や経験者の支援を受けることも検討してみてください。

Step 7: 子どものペースを尊重する
最後に、断乳ではなく卒乳を目指す場合、子どものペースで進めることがポイントになります。
焦らず、子どもの気持ちを大切にする姿勢が、スムーズな卒乳へとつながるのです。

卒乳のタイミングや方法は、子どもやご家族の状況によって大きく異なるものです。
焦らず、その子のペースや感情を大切にしながら、柔軟な心と計画的なステップをもって進めていきましょう。
なかなか卒乳できない場合には、子どもの発達や心理を理解し、サポートしていく必要があります。
途中で挫折を感じたり、戸惑うこともあるかもしれませんが、必要に応じて適切な支援やアドバイスを求めながら、一歩ずつ着実に進んでいけるといいですね。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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