コラム

2024.04.25

構音障害とは? - 原因、診断、訓練方法や家庭でのサポートについて

構音障害は、特定の音の発声が困難であったり、誤って発音されたりすることが特徴です。
今回は、構音障害の原因、診断方法、効果的な訓練方法、および家庭でできる工夫について解説します。

【構音障害とは】

構音障害は、発音の困難や音声の歪みが特徴で、子どもが特定の音を正しく発声できない状態を指します。
これにより、話される言葉が理解しにくくなることがあります。
構音障害は、言語の流暢さや声質の問題とは異なり、発音の正確性に問題がある状態です。

【原因】

構音障害の原因は多岐にわたりますが、主に以下の要因が考えられます。

・生理学的要因
口蓋裂・口唇裂や舌小帯短縮症など、口や舌の形態が影響する場合があります。

・神経学的要因
脳の損傷や発達遅延が影響して、正確な音の発生が困難になることがあります。

・聴覚の問題
音の聞こえ方が正確でないために発音が正しくおこなえない場合があります。

・環境的要因
言語モデルとして不適切な環境や、言語習得において十分な刺激が得られない場合にも生じることがあります。

・発達過程の一時的な問題
一部の子どもは、言語の発達過程で一時的に発音の問題を抱えることがあります。

【診断方法】

構音障害の診断は、多くの場合、言語聴覚士による評価を通じておこなわれます。
評価には、子どもの発音を詳細に分析し、どの音が困難となっているか、またそれがどのように発音されているかを特定する作業が含まれます。

【訓練方法】

構音障害の治療には、個別の訓練プログラムが効果的です。

①聴覚弁別訓練
子どもが正しい音と誤った音を聞き分けられるようにします。

②位置づけと発音の訓練
正しい舌の位置や口の形を教え、繰り返し練習します。

③ポジティブなフィードバック
正確な発音ができた際には、すぐにポジティブなフィードバックを提供し、継続的な改善を促します。
ほかにも、ゲームや歌、リズム活動を通じて楽しく学べる工夫が必要です。

【家庭でできる工夫】

子どもが構音障害を克服する上で、家庭でできるサポートも重要です。
以下にいくつかの方法を示します。

①言語モデルを提供する
親が明瞭で正確な発音を心がけることが、模範となります。

②日常に練習を取り入れる
子どもが楽しめるような言葉遊びやカードゲームを通じて、自然な形で練習の機会を作り出します。

③ポジティブなフィードバック
正しい発音ができた際には、積極的にほめて励まし、子どもの自信を育てます。

まとめ

構音障害は、適切な介入と継続的なサポートによって改善が見込める問題です。
家庭での積極的な関与と専門家との連携により、子どもたちはより明瞭な発音で自信を持って話すことが可能になります。
上手に発音することだけではなく、人とのコミュニケーションが楽しいと感じられるような工夫も取り入れることで、子どもの社会的な自信も大きく向上するでしょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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