2024.06.17
幼児期の発達
「ごめんね」が言えない…子どもが謝れないときの対応方法
子どもが何か失敗したり、他人に迷惑をかけたりしたとき、親として「謝ることの大切さ」を教えたいものです。
しかし、子どもが謝ることに抵抗を感じ、なかなか謝れない状況に直面することがあります。
そんな時、どのように対応すれば良いのでしょうか?
今回は、子どもが謝れないときの対応方法について考えてみましょう。
【なぜ謝れないのか?】
まずは、子どもが謝れない理由を理解することから始めましょう。謝れない原因は、年齢や性格、発達段階によって異なるため、それぞれの背景を知ることで適切な対応がしやすくなります。
・理解不足
幼い子どもは、自分の行動が他人に与える影響や謝ることの重要性を理解していない場合があります。
行動の結果や社会的なルールを理解できる時期は、発達段階により異なります。
・恥ずかしい
子どもは、自分が失敗したことを認めることが恥ずかしいと感じることがあります。
特に複数の人の前で謝ることは、恥ずかしさを増幅させるものです。
・感情のコントロールが難しい
子どもは自分の感情をうまくコントロールできないことがよくあります。
怒りや悲しみといった感情が強くなると、謝ることが難しくなる場合があります。
・自尊心が傷つく
自分が悪かったことを認めることは、子どもの自尊心に大きな影響を与えます。
自分を守るために謝ることを避けようとする場合もあります。
・適切なタイミングがわからない
謝るタイミングがわからず、どう行動すればよいのか戸惑う子もいます。
周囲の状況を理解する力がまだ発達していないため、謝るべき時に謝れないこともあるのです。
【子どもが謝れないときの対応方法】
子どもが謝れない状況に直面したとき、どのように対応すべきか、具体的な方法をご紹介します。①共感と理解を示す
子どもが謝れない理由に共感し、理解を示すことが大切です。
「自分だけ悪いと思われたら嫌だよね」「謝るのが難しいこともあるよね」と声をかけ、子どもの気持ちを受け入れることで、心を開きやすくなります。
②謝ることの意味を教える
謝ることの意味や大切さを子どもに教えることも重要です。
「『ごめんね』は、悪かったと思っていることを伝えるための大切な言葉だよ」と具体的に説明しましょう。
③ロールプレイを活用する
謝る練習をすることが有効な場合もあります。
親が相手役となり、子どもが謝るシチュエーションを再現することで、実際の場面でもスムーズに謝れるようになります。
④小さな成功体験を積む
小さな成功体験を積み重ねることで、子どもが自信を持てるようにサポートします。
例えば、家庭内での小さなトラブルに対して謝る場面を作り、その成功をほめてあげましょう。
⑤大人が模範を示す
大人が謝る姿を子どもに見せることも重要です。
間違いを認め、謝罪する姿を見せることで、子どもは謝ることが自然であると感じるようになります。
⑥強制しない
子どもに無理やり謝らせることは避けましょう。
強制することで、謝ることが苦痛となり、逆効果になることがあります。
謝ることが自然に感じられるように、焦らず対応することが大切です。
⑦時間をかける
子どもが謝ることに抵抗を感じている場合、時間をかけて待つことも必要です。
すぐに謝れなくても、時間が経つことで気持ちが落ち着き、自分から謝る意欲が湧いてくることがあります。
【具体的な対応例】
以下は、子どもがなかなか謝れない状況での具体的な対応例です。〈ケース1: 友達におもちゃを取られて大声で怒った場合〉
・共感する声掛け
「おもちゃを取られて怒っちゃったんだね。でも、お友達もびっくりしているかもしれないね」
・謝る意味を教える
「大きな声で怒ってしまったことを謝ると、○○もお友達も気持ちが楽になるよ」
・ロールプレイ
「じゃあ、ママがお友達役をするから、ごめんねの練習をしてみようか?」
〈ケース2: 兄弟喧嘩で弟を叩いてしまった場合〉
・共感する声掛け
「弟におもちゃを壊されて悲しかったね。でも、弟はわざとやったんじゃないんだよ」
・謝る意味を教える
「叩いちゃったことを謝ると、弟も安心すると思うよ」
・親が模範を示す
「ママも昨日は怒りすぎちゃってごめんね」
まとめ
子どもが謝ることの重要性を理解し、状況に応じて謝れるようにサポートするためには、共感する声掛け、謝る意味を教えること、ロールプレイや親の模範がポイントです。謝ることができるようになると、対人関係の中での信頼を築き、自分自身の成長にもつながります。
無理に謝らせるのではなく、子どもが自然に謝ることができるように、時間をかけて見守りましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
