コラム

2024.10.30
発達障害について

1回目の発達検査では診断がつかず、2回目の検査で診断されたケースについて

子どもの発達に不安を感じ、発達検査を受けたものの、1回目の検査では「診断がつかなかった」という経験をされる方も少なくありません。
しかし、成長と共にもう一度検査を受けた際に、発達障害の診断が下りることもあります。
今回は、なぜこうしたケースが起こるのか、そして2回目の検査で診断がついた場合の対応について解説します。

【発達検査とは】

まず、発達検査について簡単に説明します。
発達検査は、子どもの発達段階や成長の過程で、社会的・認知的・言語的なスキルの遅れや偏りがあるかどうかを確認するための検査です。
子どもの年齢や発達段階に応じて、言語理解やコミュニケーション能力、運動スキル、認知的な思考力など、さまざまな分野の評価がおこなわれます。

発達障害の診断を下すには、複数の視点から子どもを観察し、検査結果と合わせて総合的に判断する必要があります。
そのため、一度の検査だけでは確実な診断がつかないこともあります。

【1回目の検査で診断がつかない理由】

発達障害の診断が難しい理由のひとつには、子どもの成長に伴う変化や発達の速度が影響しています。
以下に、1回目の発達検査で診断がつかない場合のいくつかの理由を挙げます。

1. 子どもの年齢や発達段階によるちがい

幼い子どもの場合、発達のスピードが個人差によって大きく異なるため、一時的な遅れや偏りがあっても、それが将来的に発達障害に繋がるかどうかは判断が難しいことがあります。
特に幼児期は、発達のばらつきが顕著なため、特性がはっきり現れにくいことがあります。

2. 環境の影響

子どもが家庭や保育園、学校などでどのような環境に置かれているかも発達に影響を与える要因のひとつです。
例えば、家庭での育ち方や親子関係、社会的な経験の有無が一時的な発達の遅れや偏りとして現れることがあり、これが障害か環境の影響かを区別することが難しい場合もあります。

3. 発達障害の特性がはっきりしない

発達障害の特性は、多様であり、子どもによって現れ方も異なります。
ある時期には目立たない特性が、年齢が進むにつれてはっきり現れることもあります。
例えば、幼児期には見られなかった困難が、小学校に進学した途端に顕在化することがあります。
このように、時期によって発達障害の特性が強調されたり、逆に見えにくくなったりするため、診断が難しいこともあるのです。

【2回目の検査で診断がついた理由】

1回目の検査では診断がつかなかったものの、2回目の検査で発達障害と診断された場合、いくつかの要因が関与していると考えられます。

1. 子どもの成長による変化

成長することで発達障害の特性が顕在化することがあります。
例えば、幼児期には目立たなかったコミュニケーションの難しさや、社会的なスキルの遅れが、学校生活が始まると明確になり、検査結果にも反映されるケースなど、子どもの発達段階が進むことで、以前は目立たなかった特性が顕著になることもあるのです。

2. 環境の変化

新しい環境に適応する際に、発達障害の特性が出てくることもあります。
例えば、保育園や幼稚園ではあまり問題が見られなかった子どもが、小学校に上がった途端に集団行動や学習に困難を抱え始めるケースなどです。
環境が変わることで、発達障害の特性が明確になり、診断がつくこともあります。

3. より詳細な評価の実施

1回目の検査では、特性が見られなかったり、軽度であったりした場合でも、2回目の検査ではより詳細な評価がおこなわれることがあります。
また、初回検査から時間が経過している場合、異なるテスト方法や評価基準が使われることで、新たな情報が得られ、診断が下されることもあります。

【診断がついた後の対応は?】

2回目の検査で発達障害の診断がついた場合、次に重要なのはその後の対応です。
まず大切なのは、専門の支援を受けることです。
発達障害には、早期発見と早期支援が重要だと言われていますが、たとえ診断が遅くても、適切な支援を受けることで子どもの発達をサポートすることは十分可能です。

①児童発達支援や放課後等デイサービスの利用

診断がついた場合、児童発達支援や放課後等デイサービスなどの専門機関で、個別の支援を受けることができます。
ここでは、専門のスタッフが一人ひとりの発達に応じたサポートをおこない、コミュニケーション能力や社会性、学習スキルの向上を目指します。

②家庭でのサポート

家庭でのサポートもとても重要です。
子どもの特性を理解し、適切な声かけや支援をおこなうことで、家庭でも安心して成長を促す環境を整えることができます。
また、学校や地域の支援機関と連携しながら、子どもにとって最適なサポートを提供することが大切です。

まとめ

1回目の発達検査で診断がつかなくても、2回目の検査で診断されるケースは珍しくありません。
発達障害の特性は成長や環境の変化に伴って現れ方が変わるため、診断がつくタイミングも異なることがあります。

もし2回目以降の検査で診断が下された場合でも、焦らずにその子に合った支援を受けることで、成長をしっかりとサポートしていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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