コラム

2023.04.15
幼児期の発達

数を理解するステップ

数を理解するために、認知発達段階説を提唱した心理学者のピアジェは、数の保存の認知が重要であるとしています。

第一段階はまったく保存の理解がない状態です。
例えば同じ数の黒と白のおはじきを、黒は間を詰めて並べる、白は間をあけて並べます。
そうすると白のおはじきの列の方が長くなりますね。
これを見て、第一段階の子どもは「白が多い」と答えます。

第二段階では、同じ数の理解ができるようになります。
例えば5個のおはじきを見せて「同じ数ちょうだい」と言うと正しく5個を取り出せるようになります。
ただしこの段階でも保存の理解はまだ十分ではなく、細長い容器に入った水を太い容器に移し替えても量は変わらない、という理解が曖昧であったりします。

そして第三段階になると、やっと保存の概念理解が確立され、姿や見え方が変わっても何らかの操作を加えなければ数や質量は変化しないという理解が確立します。

実際の子どもたちを見ていて、幼児期後半頃から数の理解や操作が安定してきたな、と感じることがあります。
数というのは非常に曖昧なもので、子どもは様々な経験を重ねながらその理解を確立していきます。
楽しみながら理解できるよう、コペルプラスでは様々なアプローチの課題を準備しています。



執筆:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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