コラム

2023.06.15
発達障害について

ADHDの子どもの睡眠障害

ADHDの子どもには、睡眠障害が起こる可能性が高いことが、さまざまな研究で指摘されています。
特徴的な睡眠障害として、寝付きの悪さ(入眠困難)と夜間に何度も目を覚ますこと(中途覚醒)が挙げられます。

【原因】

なかなか寝付けない原因は、ADHDの子どもの頭の中では、繁忙な思考や興奮が絶えず起こっているためです。
夜中に目が覚めてしまうことも、脳が一晩中活発に働いている状態のため、深い眠り(ノンレム睡眠)に入ることが難しいからだと言われます。

【対処法】

睡眠障害は、日中の活動や学習能力にも影響を及ぼすことがあるので、できることから対策をしていけるといいですね。
そこで、睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の分泌を促進する対策をご紹介します。

①規則正しい睡眠
まず見直したいのが、規則正しい睡眠スケジュールです。
毎朝同じ時間に起床し、窓を開けて太陽の光を浴びるように心掛けると、体内時計が整い自然な睡眠リズムが促されます。

②入眠儀式
就寝時間を固定したら、就寝前のルーティン(入眠儀式)を作ることも有効です。
絵本を読む、ゆったりした音楽を聴く、ストレッチや深呼吸をするなど、子どもがリラックスできる習慣を取り入れてみましょう。

③光の調節
メラトニンの分泌は主に光によって調節されるため、夜に明るい照明の中にいると分泌が抑えられてしまいます。
夕食後は間接照明などを活用し、スマホやタブレットなどのブルーライトを避けることも重要な要素の一つです。

④適度な運動
また、 ADHDの子どもは、適度な運動をすることでエネルギーを発散させる必要があります。
日中に活発な運動を取り入れ、夜はリラックスの時間を設けることが、良質な睡眠に繋がります。

睡眠の質を向上させるため、その子に合った最適なサポートを見つけていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

無料体験レッスン お問い合わせ / 資料請求