コラム

2023.06.17
発達障害について

アスペルガー症候群の子どもへの接し方

発達障害のひとつである「アスペルガー症候群」は、コミュニケーションスキルや想像力に欠け、対人関係をうまく構築できない障害です。
知的な遅れは見られないにもかかわらず、婉曲的な表現や、表情から相手の意図・感情を読み取ることができないといった特徴があります。

アスペルガー症候群の子どもへの接し方で重要なのは、明確かつ予測可能なコミュニケーションです。
代名詞や指示語などが理解しにくい傾向があるので、簡潔で具体的な指示やルールを伝えることで、混乱を軽減することができます。
自分がどうすればいいのかわかるように、理由とすべきことを具体的な言葉で短く伝えてあげるようにしましょう。

また、相手の感情がわからないため、ひどいことを平気で言ってしまい人間関係のトラブルを起こしやすいといった点にも注意が必要です。
対応としては、「そんなこと言われたら○○ちゃん悲しいから言わないでね」と相手の気持ちやマナー、言ってはいけないことをその都度教えます。
なんて言えばよかったか、どのようにふるまえばよかったかを併せて伝えることも大事です。

ソーシャルスキルトレーニング(SST)で、日常生活のさまざまなパターンについて具体的な対処を事前に知っておくことで、言っていいことと悪いことの区別をつけられるようにしていきましょう。

変化が苦手で、規則や法則など一定のルーティーンを好む場合、自分のマイルールを侵されることを嫌がることがあります。
予定の変更は事前に伝え、言葉で理解しづらいときはイラストや写真など、視覚的コミュニケーションツールの使用も役立ちます。



監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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