コラム

2023.06.20
幼児期の発達

1歳半健診で診られる"心の発達"

1歳半健診は、体の発達を中心に診てきたそれまでの乳幼児健診とは違い、心と体の発達の両方が診査される健診です。
心の発達については、「知的発達」と「社会性・行動の発達」という大きく2つの観点から子どもの成長を診ています。
今回は、1歳半健診で診られる"心の発達"に焦点を当てて、積み木・指さし・発語・コミュニケーションという項目について解説します。

〈積み木〉

積み木を2、3個積むことができるかを通じて、子どもの手の巧緻性や空間認識能力をはかります。
「どうぞ」「ちょうだい」などの言葉を理解できるかを同時に確認する場合もあります。

〈指さし〉

指さしは、子どもの社会的な関わりやコミュニケーション能力を評価するための重要な指標です。
健診では、「○○はどれ?」という声掛けに反応して、その絵を指でさせるかを確認します。

〈発語〉

1歳半は、言葉を理解したり、単語を発したりする能力がぐんと発達する時期です。
「ママ」「わんわん」「ブーブー」など意味のある言葉をいくつ言えるかを問診票に記入しますが、個人差が大きいため焦る必要はありません。

〈コミュニケーション〉

名前を呼ばれて振り向くか、「バイバイ」などの動作を真似するかなどで、コミュニケーション能力をを確認します。
その場でできなくても、家庭でできていれば問題ありません。

心の発達は体の発達と同じように一人ひとり異なり、1歳半頃は個人差も大きい時期です。
また、健診では子どもがいつもと違う環境に緊張したり、機嫌がよくなかったりして普段どおりの様子を見せられないことも多々あります。
その結果「要観察」になることもあるかもしれませんが、必要以上に心配することはありません。
発達がゆっくりな場合でも、早期に働きかけることで能力を伸ばすことができますので、まずは現在の発達状況をしっかり把握しておくことが重要です。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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