コラム

2023.06.29
発達障害について

保育園・幼稚園の「加配」とは?

近年、発達障害への理解が進みつつある中で、保育園や幼稚園においても適切なサポートをおこなうための「加配」が注目されています。
発達障害のある子は、同じ年齢の子どもたちと比べ、コミュニケーションや集団行動に難しさを持っている場合が多く、保育士のサポートが欠かせません。

一人ひとりの子どもに対するきめ細やかな配慮やサポートを実現するためには、通常の基準以上の保育士を配置することが望ましいです。
そこで、ほかの子と同じように園生活を送ることが難しい子にもう一人先生がつき、生活面や集団参加をサポートしてくれる制度が「加配制度」です。
これにより、発達障害のある子が安心して過ごせる環境を提供することができたり、成長を促すことが可能になります。

しかし実際の現場では、人手不足や予算の制約から、十分な加配が困難なケースも存在します。
それによって先生が過労になってしまったり、発達障害のある子に対するサポートの質が低下してしまう恐れもあります。
そこで重要となるのが、専門的な知識や技術を持った保育士の配置です。

発達障害のある子に対する加配は、ただ数を増やすだけではなく、質的な側面も重視しなければなりません。
発達障害に対する理解が深く、子どもが抱える問題に対して適切な対応ができる先生が加配されることが理想的です。
質の高いサポートが実現すれば、発達障害のある子も園生活でより良い経験を積むことができるようになります。

園全体での連携も重要な要素です。
職員同士で情報共有をおこないながら、個々のニーズに応じた対応を模索する必要があります。

さらに、園と保護者が連携し一貫したサポートをおこなうことで、より子どもの成長に寄与することができます。
先生の数や専門的知識はもちろん、保護者、発達支援事業所、地域社会とも連携し、それぞれが協力して支援に取り組むことが大切です。



監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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