2023.06.28
発達障害について
自閉症スペクトラムの子どもに有効な5つの対応方法
自閉症スペクトラム(ASD)の子どもには、コミュニケーションの困難、特定のものや行動へのこだわり、感覚過敏または感覚鈍麻などの特性が見られます。
そのため、子どもが日常生活でのストレスを減らせるように、まわりの大人は個々のニーズや特性に応じて対応を変える必要があります。
今回は、自閉症スペクトラムの子どもにとって有効な5つの対応方法をご紹介します。
1. ルーティン化と見える化
自閉症スペクトラムの子どもは、一貫性のあるルーティンと予測可能な環境を好みます。日常生活や学習の時間・場所・内容を事前に決め、その流れを見える化することで、安心して活動に取り組むことができます。
具体的には、写真・イラスト・文字などを使って、流れを一覧やチャートにして見せてあげることが有効です。
2. わかりやすい言葉で伝える
自閉症スペクトラムの子どもは、指示語やあいまいな表現を使うと、理解できず混乱してしまうことがあります。「それ取って」「ちゃんとして」「急いで」などの指示は、「赤い車のおもちゃを取って」「背中をピンで座ろうね」「時計の長い針が一番上に来るまでに食べようね」のように具体的な言葉に置き換えましょう。
3. SST(ソーシャルスキルトレーニング)を取り入れる
自閉症スペクトラムの子どもは、社会的に常識と言われることや他人の感情を理解することが難しいことがあります。感情を認識する練習や、社会的なシナリオを真似するロールプレイなどを通じて、ソーシャルスキルを向上させることが可能です。
4. 感覚の調整をする
感覚過敏のある子は、環境や状況によって、音や光などをとても強い刺激として感じている場合があります。そこで、聴覚過敏の子には、静かな場所を用意したり、イヤーマフを着けるなどの方法が有効です。
視覚過敏のある子には、外の景色が見えないようカーテンをつけたり、サングラスや遮光メガネをするなどの方法が有効です。
5. ポジティブなフィードバック
コペルプラスで特に大切にしているのは、ポジティブな声掛けです。達成できたことはもちろん、挑戦できたことやがんばったことをほめることで、「自分にはできるんだ」という自己肯定感を高めます。
心が前向きになると、挑戦意欲が湧いてきたり、新たなスキルを習得する助けにもなるからです。
5つの対応方法をご紹介しましたが、その子によって必要とする対応は異なるため、個々のニーズに合わせて最適な対応方法を見つけていきましょう。
そして何より重要なのは、子ども自身の個性を尊重し、その能力を信じることです。
周囲の大人たちが理解とサポートを深めていくことが、自閉症スペクトラムの子が持つ可能性を最大限に引き出すための、真の対応方法と言えるでしょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
