コラム

2023.07.14
発達障害について

特別支援学級に入る基準は? - 知的学級・情緒学級のちがいについて

前回のコラムに引き続き、今回は特別支援学級に入る基準について解説します。

特別支援学級の対象となるのは、発達障害、学習障害、言語障害、知的障害など何らかの障害を持っている子どもたちです。
一方で、障害がなくても、学習に著しい困難を抱えている場合や社会生活への適応が困難である場合も考慮されます。

「知的学級」と「情緒学級」があり、別クラスで配置されている学校と、一緒になっている学校があります。
「知的学級」とは、知的発達に遅れのある子どもを対象とした教室です。
「情緒学級」とは、知的発達に遅れはないが、子どもの特性・困り事に対し、個別に適した環境で支援や指導を受ける教室です。

特別支援学級に入る基準は、障害の有無や程度だけではなく、子どもそれぞれの状態や、校内・地域の体制などを総合的にみて判断されます。
学校や地域によっては、特別支援学級の枠が限られている場合があり、最もサポートが必要な子どもが優先される場合もあります。

保護者様の意向も重要な要因です。
特別支援学級は一般的なカリキュラムと異なるため、子どものニーズをしっかりと理解し、適切な教育環境を選択することが不可欠となります。
子どもにとってどの教育環境が最適なのかは、悩む保護者様もたくさんいらっしゃいます。
通っている園や児童発達支援スクールの先生など、普段からお子様の様子をよく見ている専門家のお話を聞いてみるのもいいと思います。

子どもの状態については、臨床心理士、言語聴覚士、教育心理学者などの専門家が関与して、学習能力や認知機能、行動パターンなどを評価します。
これに基づいて、本人や保護者様の意志を尊重しながら、市区町村の就学支援委員会が総合的に判断し、最終的に就学先の設置元である教育委員会から決定の通知が出されます。

入学する基準は多岐に渡りますが、関係者がしっかりと連携し、一人ひとりのニーズに応じた判断がおこなわれることが大切です。



監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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