コラム

2023.07.18
発達障害について

通級による指導とは?

「通級による指導」とは、各教科の授業は通常の学級でおこないつつ、障害や困難に応じた特別な指導を「通級指導教室」でおこなう特別支援教育の一つです。
通級指導教室では、子どもの自立を目指し、障害による困難を改善・克服するため、一人ひとりの状況に応じた指導をおこないます。

対象となるは、通常の学級での学習や生活におおむね参加できるが、一部特別な指導を必要とする、発達障害、学習障害、あるいはその他の特別な支援が必要な子どもたちです。
障害の程度が比較的軽度で、在籍クラスが通常学級であるところが、特別支援学級との大きな違いです。
通っている子どもは通常学級に籍を置いているため、学校生活のほとんどは通常学級にいて、週に何時間かだけ通級指導教室へ通います。
実際に通級による指導の対象とするかどうかは、対象となる子どもの行動観察をしたり、必要な情報を収集したりして、実態を把握することから始め、その必要性について校内委員会で検討されます。

小中学校時代は、子どもたちの将来に大きな影響を及ぼす時期です。
学習はもちろん、自尊心を育み、自分自身の能力に自信を持てるようにすることも重要だと考えます。
通級による指導が適切におこなわれることは、学習に困難を抱える子どもが自分のペースで学びながら、自信を持ち、社会性を培うことにつながります。
また、子どもが自分自身の強みと弱みを理解し、それらを受け入れながら成長する場ともなるでしょう。

さらに、広く学校全体のコミュニティを強化する役割も期待されています。
通級による指導を通じて、子どもたちは相互理解と協力の精神を育むことができるためです。
通常学級の生徒にとっても、多様な背景を持つ同級生と共に学ぶことで、個性を認めることや助け合うことを経験し、より包括的な価値観をかたちづくる一因となるはずです。



監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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