コラム

2023.07.21
発達障害について

世界が注目するインクルーシブ教育

「インクルーシブ教育」とは、障害を持つ子どもや学習困難を抱える子どもが、特別支援学級ではなく、一般のクラスで教育を受けることを目指すアプローチです。
全ての子どもたちが平等に教育の機会を受け取り、その能力を最大限に発揮できる環境を提供することを目的としています。

近年、世界的に注目されているインクルーシブ教育ですが、その背景には、人権や社会的公正といった価値感があります。
障害や学習困難を抱える子どもを特別視するのではなく、ほかの子どもと同様に社会の一員として活躍する機会を持つべきだという考え方が広がっているのです。

また、一般の子どもにとっても、多様なバックグラウンドを持つ友達と共に学ぶことで、相互理解や協調性が育まれ、社会に出たときに豊かな人間関係を築くための基盤がつくられると考えられています。
互いの違いを理解し受け入れる心を育む教育をすることで、クラス内での支え合いが自然と生まれ、多様なニーズを持つ子どもたちが安心して学べる環境が築かれます。

クラス全体が互いに支え合い協力する文化を築くためには、教師の役割は非常に重要です。
教師は子どもたちの個別のニーズを理解し、それぞれに応じた指導方法を工夫するだけでなく、子ども同士のコミュニケーションや共感を促す活動も取り入れる必要があります。

インクルーシブ教育の実現には、まだまだ多くの課題がありますが、学校、教師、子ども、保護者、そして地域社会が連携し共に努力することで、より良い教育環境が生まれるのではないでしょうか。



監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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