コラム

2023.08.23
幼児期の発達

イヤイヤ期がひどい…発達障害との関係は?

子どもの成長とともに、多くの保護者様が「イヤイヤ期」という言葉に直面します。
中には「うちの子、イヤイヤ期が特にひどいのでは?」と感じることも…
あまりにも頻繁に泣き叫んだり癇癪を起していると、発達面が心配になることもあるかと思います。

そもそもイヤイヤ期とは、2歳〜3歳頃の子どもが自分の意志を強く持ち始め、大人の指示に反抗するようになる時期を指します。
この時期は、子どもの自己主張が芽生え、自我が形成される、幼児期においても重要なフェーズです。
やりたい気持ちは満々なのに、実力が伴わないことにイライラしてしまうのがイヤイヤ期、とも言えるでしょう。

一方、発達障害は、脳機能の偏りにより、特定の領域での発達にでこぼこが見られることを指します。
言語、運動、社会性など、さまざまな領域に関連した困難が考えられます。

結論から言うと、イヤイヤ期の程度が激しいことと、発達障害があることの直接の関連性は証明されていません。
イヤイヤ期は「こうしたい」「これは嫌」という気持ちが、強い言動として現れたものです。
発達障害は本人の意思や気持ちとは別軸で、生まれつき特性がある状態です。
そして、発達障害の特性の中に「イヤイヤ期がひどい」というものはありません。

多くの子どもが経験するイヤイヤ期と、発達障害の症状とが混同されることがありますが、その違いはどこにあるのでしょうか?
厳密に区別することは非常に難しいのですが、一例として参考になる例をご紹介します。

①特定のパターンを持つ反抗
発達障害のある子どもは、特定の状況や刺激に特別反応することがあります。
例えば、ある種の音や光、物の質感などに強く反応し、それを拒絶するなどです。
パターンへのこだわりがある場合は、同じものしか食べない、同じ服しか着たがらない、同じルーティーンでないとパニックを起こすなどが挙げられます。

②コミュニケーションの困難
言語に困難を持つ子は、指示を理解できない、自分の気持ちや要求をうまく伝えられないなどがあります。
社会性に困難を持つ子は、目が合いにくい、呼びかけても振り返らない、相互コミュニケーションが難しいなどがあります。

イヤイヤ期は子どもの成長の一環であり、発達障害の有無とは直接関係しません。
気持ちの言語化ができるようになり、感情のコントロールが向上すると落ち着いてきます。
3歳後半から4歳頃になると落ち着いてくる子が多いです。

しかし、普通のイヤイヤ期と異なる反応や持続性がある場合は、専門家と連携し、適切なサポートや評価を受けてみてもいいかもしれません。
コペルプラスでは、発達の悩みや疑問に対する相談も随時受け付けています。
まずはお気軽にお近くの教室へお問い合わせください。



監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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