ひきこもりとは? 精神疾患や発達障害との関係について
近年、多くのメディアで取り上げられるようになった「ひきこもり」。
しかし、その背後にはさまざまな原因や背景が存在し、一概に社会からの隔離と片付けられない問題が潜んでいます。
今回は、ひきこもりとはどのような状態なのか、精神疾患や発達障害との関係についても考えてみましょう。
「ひきこもり」とは、学校や職場などの社会的な場から長期間離れて、家に閉じこもりがちになる状態を指します。
持続的な外出の拒否や社交的な活動の避ける行動が特徴的です。
厚生労働省は、「6ヶ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態」をひきこもりと定義しています。
ただし、これは一時的なものから長期間にわたるものまでさまざまです。
ひきこもりの原因は一つではありません。
きっかけとして大きいのは、不登校と退職だと言われていますが、心の疾患や発達の課題、家庭の問題や学校・職場の環境など、複数の要因が絡み合っている場合が多いです。
そのため、ひきこもりの子どもを持つ親や関わりのある大人は、単に「外に出るべき」と強要するのではなく、その背後にある問題や悩みを深く理解し、適切なサポートを考える必要があります。
まず、精神疾患との関連について考えてみましょう。
例えば、うつ病や不安障害、統合失調症などの症状が原因となり、人との接触を避けるようになることがあります。
また、社交的な場に出ることで増大するストレスや不安が、ひきこもりを悪化させる要因となることもあります。
次に、発達障害との関連について考えてみましょう。
発達障害を持つ子どもは、社会的な場において求められる「普通」とされる行動やコミュニケーションの方法に対応するのが難しく、その結果として社会的な場から遠ざかることもあります。
特に、自閉症スペクトラム(ASD)の特性である、「社会的なコミュニケーションが難しい」「特定の興味や趣味に没頭しやすい」などは、ひきこもりの背景として関わってくる可能性のあるものです。
ADHD(注意欠如・多動性障害)を持つ子どもたちは、衝動的な行動や注意の散漫さから学校生活がうまくいかず、その結果として学校を避けるようになるケースもあります。
ひきこもりは深刻な問題として捉えられがちですが、それを乗り越えるためには、背後にある原因の理解が欠かせません。
子どもの健やかな成長と発達をサポートするためには、専門家や支援機関との連携も大切です。
一人で悩まず、サポートを求めるほんの少しの勇気を持っていただければと思います。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
