2023.12.07
解離性健忘とは? - 心の防衛機制としての記憶喪失
私たちの心は、時に過酷な現実から自己を守るために、独自の防衛機制を発動させます。
その一つが「解離性健忘」と呼ばれる現象です。
今回は、解離性健忘とはどのような症状か、その原因と影響、そして対処法について考えてみましょう。
【解離性健忘とは】
解離性健忘は、ストレスやトラウマに関連した記憶の一部または全部を一時的に失う現象です。これは、心理的な要因によるものであり、脳の物理的な損傷によるものではありません。
人は、心理的な苦痛やストレスが極度に高い状態になると、その記憶から自己を遠ざけることで心の安定を図ろうとすることがあるのです。
【主な特徴】
①突然の記憶喪失重要な個人的記憶、特にトラウマに関連する記憶が突然失われます。
②意識的な忘却ではない
この記憶喪失は意識的なものではなく、本人の意思とは無関係に起こります。
③一時的な現象
解離性健忘は一時的なものであり、記憶は時間とともに戻ることが一般的です。
④日常生活への影響
記憶喪失は日常生活に影響を及ぼし、混乱や不安を引き起こすことがあります。
【原因】
解離性健忘の原因は、多くの場合、極度のストレスやトラウマにあると考えられています。例えば、暴力的な事件、事故、自然災害、家庭内の問題などが挙げられます。
心は、このような過酷な経験を一時的に遮断することで、精神的な平穏を保とうとするのです。
【対処法】
・安心できる環境の確保回復には、安心できる環境を整えることが何よりも重要です。
家族や友人のサポートも心強い助けとなります。
・専門家によるサポート
心理療法士や精神科医などの専門家に相談し、治療を受けることが必要です。
専門家は、解離性健忘の背景にある問題に取り組み、適切な治療法を提供することができます。
・ストレス管理
リラクゼーション、適度な運動、趣味などを通じてストレスを減らしていきます。
心身の健康を保つため、ストレスを管理するための技術を身につけることが効果的です。
・日記や記録の活用
日々の出来事を記録することが、記憶の断片をつなぎ合わせる手助けとなります。
感情を表現することで、心的ストレスの解放にもつながると言われています。
解離性健忘は、心が過度のストレスやトラウマから自己を守るために起こる反応です。
この状態は一時的なものであることが多く、適切な支援と治療を受けることで、回復することが可能とされています。
記憶は徐々に戻ることが多いため、無理に記憶を取り戻そうとすることは避けましょう。
大切なのは、このような状態を抱えている人に対して理解を示し、必要な助けを提供することです。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
