2024.02.10
異食症とは? - 食べ物以外のものを食べてしまうわけ
異食症は、通常食べることのないもの日常的に食べてしまう症状が続くことを指します。
子どもにおいては、生後24ヶ月(2歳)以降に、栄養のなく通常食べることのないものを継続して摂取してしまうという症状があった時、異食症とみなされる場合があります。
今回は、異食症の特徴、原因、影響、そして治療法について解説します。
【異食症とは】
異食症(Pica)は、通常は食べ物とみなされない物質(例えば、土、紙、石鹸、髪の毛など)を繰り返し摂取する行動障害です。年代や性別などによってさまざまなタイプがあり、主に、幼児、妊娠中の女性、特定の精神障害を持つ人たちに見られることが多いと言われます。
【特徴】
異食症の主な特徴は、非栄養物質の摂取に対する強い衝動です。摂取される物質は人によって異なり、例として以下のようなものが挙げられます。
・土や粘土
・紙やセロハン
・髪の毛
・石鹸や洗剤
・氷
特に氷、土、毛髪を食べることは多く知られており、氷食症、土食症、食毛症という個別の症状名がつけられています。
いずれの場合も症状が1ヶ月以上持続している場合に診断されます。
【原因】
異食症の原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関連していると考えられています。〈子どもの場合〉
2歳までは知的好奇心による場合が多いですが、それ以降も異食行動が習慣化してしまうと、異食症と診断される場合があります。
ストレスの発散方法として異食行動を取ってしまい、家族や周りの人が気づかないうちに続いていることもあり、注意が必要です。
〈妊娠中の女性の場合〉
鉄分や亜鉛などの栄養素の不足が、異食症の行動を引き起こすことがあります。
この場合は妊娠中のみに発症し、自然に治ることが多いと言われています。
〈併存症のある人の場合〉
他の精神疾患、自閉症スペクトラム(ASD)などの発達障害、知的障害、認知症など、異食症と一緒に発症しているその他の疾患が直接的な原因となる場合があります。
〈心理的要因〉
稀に、ストレスや不安、鬱などの心理的な問題が異食行動に影響を与えることがあります。
【健康へのリスク】
通常食べることのないもの日常的に食べてしまうことで、健康へのさまざまなリスクを伴います。・消化器系の病気
・毒物や有害物質の摂取による中毒症状
・栄養不足や体重減少
【治療法】
この病気に対する特定の治療法については、ほとんど分かっていません。ですが、原因に応じて一般的に以下の方法が用いられることが多いです。
・栄養療法: 栄養素の不足が原因であれば、栄養補給をおこないます。
・行動療法: 不適切な摂取行動を減らすために、行動療法が用いられることがあります。
・心理療法: 心理的な問題が背景にある場合は、カウンセリングや心理療法が効果的です。
・医学的介入: 健康へのリスクが高い場合、医学的な介入が必要になることがあります。
まとめ
異食症は、短期間で症状が治まる可能性の高い疾患だと言われています。特に子どもの場合は、物を口に入れてしまうことは自然なことであり、過度に心配する心配はありませんが、食べてしまう物によっては、身体に悪影響を与える危険性もあります。
医療専門家と協力しながら、異食症の背景にある問題に対処し、健康的な食習慣を促進することが重要です。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
