2024.03.13
発達障害について
ディスカリキュリア(算数障害)とは? 算数が苦手なのはなぜ?
算数や数学が苦手な子どもは少なくありません。
しかし、単なる「苦手」を超えて、特定の計算や数の概念を理解することが著しく困難である場合、それはディスカリキュリア(算数障害)の可能性があります。
今回は、ディスカリキュリアの症状、診断方法、そして効果的な対処法について解説します。
【ディスカリキュリアとは】
ディスカリキュリアは、生まれつきの学習障害の一種で、算数や数学に関連するスキルの習得が困難である状態を指します。この障害を持つ子どもたちは、一般的な教育方法では数の概念や計算方法を理解することが難しく、学習において大きな壁に直面することがあります。
【症状】
ディスカリキュリアの症状は多岐にわたりますが、以下のような特徴が見られることが多いです。・基本的な数の概念の理解が困難
・計算の手順を覚えることができない
・数字の書き間違いや読み間違いが多い
・数学的な問題解決において具体的な戦略を立てることができない
・時間の管理や測定が苦手
【診断】
ディスカリキュリアを含む学習障害の診断は、アメリカ精神医学会の『DSM-5-TR』による診断基準に基づいておこなわれます。診断プロセスには、子どもの学習履歴の詳細なレビュー、標準化されたテストを用いた能力評価、そして場合によっては神経心理学的評価が含まれることがあります。
【対処法】
ディスカリキュリアには「治療法」が存在するわけではありませんが、適切な支援と介入によって、子どもたちは数学的スキルを向上させることができます。効果的な対処法には、以下のようなものが挙げられます。
・個別の学習プラン
子どものニーズに合わせた学習プランを作成し、一人ひとりに合ったペースで学習を進めます。
教え方も学び方もその子の個性に合わせることが必要です。
・視覚的サポートの活用
図やブロックなどの視覚的ツールを用いて、抽象的な数学的概念を具体化します。
・ゲームやアプリを利用した学習
数学的概念を楽しく学べるゲームやアプリを活用することで、学習への興味やモチベーションを高めます。
・ポジティブな強化
正しい答えを導き出す過程で、できないことに着目するのではなく、できていることに目をむけほめることでポジティブな強化をおこないます。
具体的なフィードバックを提供することも有効です。
・時間をかけて丁寧に
学習には時間がかかることを認識し、子どもが自分のペースで学べるよう丁寧にサポートします。
まとめ
ディスカリキュリアを持つ子どもたちも、適切な支援と理解があれば、数学的スキルを発展させることが可能です。重要なのは、子どもたちが直面している困難を認識し、成功体験を積むためのサポートを提供することです。
一人ひとりの特性に合わせた個別のアプローチによって、算数の学習がよりポジティブな経験となるよう導いていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
