2024.03.14
幼児期の発達
生活面のサポート、どこまでする? 手伝ってあげすぎると自立が遅れる?
子どもの成長において、食事、着替え、衛生といった生活面でのサポートは欠かせないものです。
しかし、どこまで手を差し伸べ、どこで手を引くかは、親にとって常に悩ましい問題です。
手伝い過ぎは子どもの自立心を育まないと言われる一方で、手助けしないと時間通りに生活が進まない恐れもあります。
そこで今回は、子どもが自立して生活するために必要なサポートのバランスと、自立を促す方法について探ります。
【子どもの自立とは】
子どもの自立は、単に自分のことを自分でおこなう能力だけではありません。問題解決能力、自己管理能力、そして社会的スキルなども含まれます。
これらの能力を育てるためには、子どもが自ら試行錯誤する機会を提供し、失敗から学ぶことが重要です。
【発達のペースを理解する】
生活面のサポートにおいて、他の子と比べて焦ったり、手伝わないとできないと心配になることはよくあります。ですが、子どもの発達には一人ひとり独自のペースがあるため、なかなか自分でできるようにならなくても、子どもがサボっているわけでも、親のしつけが良くないわけでもありません。
できる時期になればできるのです。
「追い込めば早くできるようになる」という考えは間違いだと、研究でも明らかになっています。
また、「親が手伝うと子どもの自立が遅れる」という考えも研究で否定されており、むしろ今は、要求に応えてもらった子の方が自立できると考えられています。
【自立を妨げる過干渉】
とは言え、過度な手伝いは、子どもが自分の能力に自信を持つ機会を奪ってしまうことがあります。また、自分で問題を解決する機会が減ることで、将来的に自己効力感の欠如につながる可能性もあります。
子どもが自分の力で物事を成し遂げたいという自然な欲求を尊重し、それを可能にする環境を整えることが大切です。
【サポートのバランス】
では、どの程度のサポートを提供するのが望ましいのでしょうか?基本的に、子どもが「手伝って」と依頼したことは、やってあげて問題ありません。
時に、自分でできるはずのことを「やって」と言うこともあると思いますが、親への甘えや愛情の確認であることが多いので、それが満たされれば自然と自分でできるようになるはずです。
逆に、子どもに依頼されていないのに先回りして手助けしてしまうことは、過干渉に当たりますので避けましょう。
以下に、最適なサポートのポイントを挙げますので、参考にしてみてください。
・子どもが自分でできることと、助けが必要なことを見極める
・自分でできることに挑戦させ、成功体験を積ませる
・最初は詳細な指示とサポートを提供し、徐々にそのサポートを引き渡していく段階的なアプローチを取る
・自分でできたときは、その努力を認めポジティブなフィードバックを与える
【自立を促すための具体的なアプローチ】
①日常生活の小さな責任年齢や発達段階に応じた家庭内の小さな責任を与えることで、自立心を育みます。
例えば、植物の世話をする、食事の準備を手伝うなどが挙げられます。
②選択の自由
日常生活の中で、何を着るか、何を食べるかなど、小さな選択を自分でおこなわせることも自立につながります。
③問題解決の機会
子どもが直面する問題に対して、すぐに答えを与えず、自ら考え解決策を見つける機会を与えましょう。
まとめ
子どもの自立を促すためには、適切なサポートのバランスを見つけることが鍵となります。子どもが自分の力で物事を成し遂げられるように導きながら、失敗を恐れずに新しい挑戦を続けられる環境を整えましょう。
また、親が子どもに提供できるサポートには、物理的なもの(生活面の補助など)と精神的なもの(励ましや相談に乗るなど)があります。
物理的なものはバランスを見ながら対応し、精神的なものは特に制限なくどんどんしてあげてほしいと考えています。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
