コラム

2024.04.02

脳性麻痺とは? - 原因、症状、治療方法、受けられる支援について

脳性麻痺(CP)は、発達中の脳に生じる損傷によって引き起こされる、永続的な運動障害と姿勢の障害を指します。
この状態は、子どもの筋肉の調整や体の動きに影響を及ぼし、さまざまな程度の困難を引き起こすことがあります。
今回は、脳性麻痺の原因、症状、治療方法、受けられる支援について詳しく見ていきましょう。

【脳性麻痺とは】

脳性麻痺は、妊娠中または出産後の脳の損傷によって起こる運動機能障害です。
何らかの脳の損傷によって神経システムが影響を受け、筋肉への信号が正しく伝わらず、意図した動作や姿勢が困難になります。
通常、2歳までに症状が現れ、運動の発達遅れがサインとなることが多いです。
脳の損傷範囲には個人差があり、子どもによって影響の程度や症状は異なります。

【原因】

脳性麻痺の主な原因は、妊娠中、出産時、または生後すぐの脳の損傷にあります。
これにはさまざまな要因が関連していますが、以下のものが一般的です。

・妊娠中の感染症
・胎児の酸素不足
・早産や低体重出生
・出産時の合併症
・新生児期の脳内出血や脳炎

【症状】

脳性麻痺の症状は個人差が大きく、軽度から重度までさまざまですが、主な症状には以下のものがあります。

・筋肉の緊張異常(筋緊張が異常に高いまたは低い)
・運動や歩行の困難
・手足の協調運動の障害
・話すことや飲み込むことの困難
・知的障害や発達遅延(全てのケースにあてはまるわけではありません)

【診断】

脳性麻痺の診断は、多くの場合、医師による身体検査と症状の観察に基づいておこなわれます。
診断をサポートするために、脳の画像診断(MRIやCTスキャンなど)が利用されることもあります。

【治療方法】

現在、脳性麻痺を根本的に治す治療法はありませんが、症状を管理し、患者さんの生活の質を向上させるための多くの支援があります。
治療計画は個々のニーズに合わせてカスタマイズされ、以下のような治療が含まれることが多いです。

・理学療法
運動機能や姿勢を改善させる運動療法と、マッサージや温めたりすることで痛みを軽くする物理療法を合わせておこないます。

・作業療法
動作の練習などを通して、日常生活のスキル向上をサポートします。

・装具療法
関節を固定させて保持することで、歩くことを手助けしたり運動機能の向上を目指します。

・言語聴覚療法
話すことや聞くことに困難があったり、うまく飲み込めないなどの場合に、発声訓練や咀嚼訓練などをおこないます。

・薬物療法
筋肉の緊張を緩和するために、薬が使用されることがあります。

・手術
筋肉のバランスを改善するために、手術がおこなわれることもあります。

【受けられる支援】

脳性麻痺のある子どもには、たくさんの支援制度が整備されています。

・産科医療補償制度
・障害者手帳で受けられるサービス
・手当や年金
・自立支援医療
・日常生活の支援や割引・減免

こういった支援サービスを通じて、脳性麻痺の子どもたちはより充実した生活を送り、社会参加を深めることができます。
地域によって提供される支援サービスには差がありますので、最も適切なサポートを受けるためには、地域の保健所や支援センターに相談することがおすすめです。

まとめ

脳性麻痺のある子どもたちには、自分でできることを増やせるよう、専門家と協力してサポートしていくことが大切です。
これにより、リハビリに積極的に取り組む気持ちや、サポートを受けながら自分のやりたいことを追求する意欲を育んでいくことができます。
助けてくれる人を増やすことをはじめ、装具や車椅子のような日常生活での活動を助ける道具を増やしていくことも、自立に向けての大切な視点です。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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