コラム

2024.04.08
発達障害について

自閉症スペクトラムを持つ子どもの遊び方の特徴とは?

自閉症スペクトラム(以下:ASD)を持つ子どもたちは、他の子どもたちとは異なる方法で遊ぶことがあります。
この特徴的な遊び方を理解することは、子どもたちの世界に入り込み、発達をサポートするための鍵となり得ます。
そこで今回は、ASDを持つ子どもたちの遊びの特徴と、発達を促進する関わり方について探ります。

【ASDと遊びの特徴】

①反復的な遊び
ASDを持つ子どもたちの多くは、特定のおもちゃや活動に対して反復的な興味を示します。
例えば、同じおもちゃを何度も並べ替える、特定の動作を繰り返すなどです。
これらの反復的な遊びは、子どもにとって安心感や満足感をもたらします。

②限定された興味
一部のASDを持つ子どもたちは、特定のテーマやアイテムに対して非常に強い興味を示します。
この限定された興味は、その子の遊びや活動の選択に大きく影響します。

③社会的相互作用の欠如
ASDを持つ子どもたちにとっては、他の子どもたちと一緒に遊ぶことが難しい場合もあります。
単独で遊ぶことを好むか、他の子とは遊び方が異なる場合があります。

④想像力を使った遊びの困難
ASDを持つ子どもたちは、想像力を要する遊びに参加するのが難しいことがあります。
より具体的で直接的な遊びを好む傾向があります。

【発達を促す関わり方】

・子どもの興味を受け入れる
子どもが示す興味や遊び方を尊重し、それをサポートの出発点とします。
その子の興味に基づいて遊びを拡張することで、新しいスキルの学習につなげることができます。

・遊びを通じた社会的スキルの促進
少人数での遊びや、興味を持つ活動を通じて、他の子どもたちとの社会的相互作用の機会を提供します。
このような環境は、ASDを持つ子どもが社会的スキルを習得するのに役立ちます。

・構造化された遊びの提供
ASDを持つ子どもたちにとって、予測可能で構造化された遊びは安心感をもたらします。
遊びのルールや手順を明確にし、何が起こるかを事前に知らせることが重要です。

・感覚遊びの導入
感覚遊びは、ASDを持つ子どもたちが自分の感覚を探求し、理解するのを助けます。
砂遊び、水遊び、スライムや粘土などを使った遊びなど、さまざまな感覚を刺激する遊びを取り入れることが有効です。

まとめ

ASDを持つ子どもたちの遊びの特徴を理解し、その子に合った支援を提供することで、発達に重要な役割を果たすことができると考えています。
すべての子どもたちが遊びを通じて学び、成長し、社会的スキルを獲得できるよう理解を深めていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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