2024.05.12
発達障害について
何度注意しても同じことを繰り返す…「聞く」ことが苦手な特性とは?
子どもたちの中には、何度同じことを繰り返し注意しても、なかなかその指示に従わない、または理解できないという場合があります。
これは単なる意固地や無視ではなく、しばしば「聞くことの困難」という特性に根ざしています。
今回は、このような特性を持つ子どもたちに光を当て、効果的にコミュニケーションを取るための支援方法について探ります。
【聞くことの困難とは】
「聞くことが苦手」という特性は、いくつかの発達障害や学習障害に関連しています。例えば、ADHD(注意欠如・多動性障害)、自閉症スペクトラム(ASD)、言語処理障害、聴覚処理障害などです。
他にも、一部の子どもたちは、情報を処理する速度が遅いために、指示や情報を聞いて理解し、それに基づいて行動するまでに時間がかかることがあります。
こういった子どもたちは、次のような困難に直面しています。
・注意の持続が困難
特にADHDを持つ子どもたちは、注意を一つのタスクや指示に集中させるのが難しいです。
周囲の刺激に容易に気を取られ、指示を忘れたり、最後まで聞かずに行動を始めたりすることがあります。
・言語処理の遅れ
言語処理障害を持つ子どもたちは、言葉を聞いてそれを理解し、適切に反応するプロセスが遅れます。
・社会的コミュニケーションの課題
自閉症スペクトラムの子どもたちは、言葉の直接的な意味を理解することには長けていますが、非言語的な手がかりや会話のニュアンスを読み取るのが苦手です。
【効果的な対応とサポート】
①明確かつ簡潔なコミュニケーション指示は短く、明確にし、重要なポイントを強調します。
複雑な指示は分解して、一度に一つのステップのみにすると良いでしょう。
②視覚的なサポートの利用
イラストやチェックリストを用いることで、子どもたちは指示をより簡単に理解し、覚えることができるようになります。
・確認とフィードバック
子どもが指示を理解しているかどうかを定期的に確認し、正しく行動できた場合はその場で肯定的なフィードバックを提供します。
これにより、子どもは自信を持って新しいスキルを身に付けることができます。
・環境の調整
学習環境を集中しやすいように整え、外部のノイズが最小限になるようにすることも重要です。
静かで整理された環境は、集中を促進し、学習結果を向上させます。
まとめ
聞くことが苦手な子どもたちに対しては、「わかりやすいこと」を意識し、一貫した対応を心掛けることが大切です。周りの大人が少し工夫することで、聞くことが苦手な子どもたちも自分のペースで指示を理解し、学習し、社会的なスキルを向上させることが可能です。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
