コラム

2024.07.29

インフルエンザ脳症とは? 後遺症が残る可能性がある?

インフルエンザは毎年流行する一般的な感染症ですが、その中でも特に重篤な合併症の一つとして知られているのが「インフルエンザ脳症」です。
今回は、インフルエンザ脳症の症状や原因、治療法、そして後遺症の可能性について解説します。

【インフルエンザ脳症とは】

インフルエンザ脳症は、インフルエンザウイルス感染によって脳に炎症が起こり、さまざまな神経学的症状が現れる疾患です。
インフルエンザは1週間程度で症状が落ち着いてきますが、ごく一部の子どもの中にはインフルエンザに伴った急性脳症を発症することがあり、これがインフルエンザ脳症と呼ばれています。
インフルエンザ脳症にかかった場合は、意識障害などの症状が表れ、治療後も後遺症が残る可能性があるため、以下の症状が現れた場合はすぐに医療機関を受診することが重要です。

【症状】

インフルエンザ脳症の症状は急速に進行することが多く、以下のような特徴があります。

1. 高熱
インフルエンザ自体が高熱を伴うことが多いですが、インフルエンザ脳症ではさらに高い熱が続くことがあります。

2. 意識障害
意識がもうろうとする、混乱する、反応が鈍くなるなどの症状が現れます。
重症の場合、昏睡状態に陥ることもあります。

3. けいれん
けいれん発作が起こることがあり、これがインフルエンザ脳症の初期症状として現れることもあります。

4. 異常言動・行動
普段と異なる言動や行動を取るようになることがあります。
例えば、急に興奮したり、逆に無気力になるなどです。

5. 嘔吐
頻繁に嘔吐することもあり、これは脳圧の上昇や脳の炎症が原因と考えられています。

【原因】

インフルエンザ脳症の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。

・免疫反応
インフルエンザウイルスに対する免疫反応が過剰に働くことで、脳に炎症が起こるとされています。

・ウイルスの直接的な影響
インフルエンザウイルス自体が脳に侵入し、直接的に炎症を引き起こすことも考えられます。

・遺伝的要因
一部の研究では、遺伝的な要因がインフルエンザ脳症の発症に関与している可能性も考えられています。

【治療法】

インフルエンザ脳症は早期の診断と治療が非常に重要で、以下のような治療法が一般的です。

①抗ウイルス薬の投与
インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス薬が投与されることがあります。
これはインフルエンザ自体の進行を抑えるためです。

②ステロイド療法
脳の炎症を抑えるために、ステロイド薬が使用されることがあります。

③抗けいれん薬の使用
けいれん発作を抑えるために、抗けいれん薬が投与されることがあります。

④集中治療
重篤な場合は、集中治療室(ICU)での管理が必要です。
人工呼吸器の使用や、脳圧を下げるための処置がおこなわれることもあります。

【後遺症の可能性は?】

インフルエンザ脳症は迅速な治療がおこなわれない場合、後遺症が残る可能性があります。
後遺症が残る割合は、約25%程度とも言われています。
後遺症の具体例としては、以下のようなものがあります。

・神経学的障害
意識障害やけいれんが長期間続く場合、神経学的な障害(運動障害や言語障害など)が残る場合もあります。

・学習障害
脳のダメージが原因で、学習能力に影響が出ることがあります。
集中力の低下や記憶力の問題が見られるケースもあります。

・精神的な問題
一部の子どもでは、不安感や抑うつ状態などの精神的な問題が後遺症として残ることがあります。

まとめ

インフルエンザ脳症はインフルエンザの合併症として重篤な病態です。
「意識障害」「けいれん」「異常言動・行動」などの症状が現れた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
早期の診断と適切な治療がおこなわれれば、後遺症を最小限に抑えることができます。

まずは、インフルエンザにかからないように予防策を徹底し、インフルエンザに感染した場合でも迅速に対応することが大切です。
予防接種の実施や、手洗い・うがいの徹底、適切な休養と栄養摂取など、日常生活の中でできる予防策を心掛けましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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