コラム

2024.08.04
発達障害について

発達障害のある子は「想定外」が苦手?「想定内」を広げるためのイメージトレーニングとは

発達障害のある子どもたちは、「想定外」の出来事に対して強い不安を感じることがあります。
例えば、新しい場所に行くことや予定が変更されることなどが大きなストレスとなり得ます。
これに対処するためには、「想定内」を広げるためのイメージトレーニングが有効です。
今回は、その具体的な方法と効果について解説します。

【「想定外」に対する苦手意識の原因】

発達障害のある子どもたちは、日常生活においてルーティンやパターンを重視する傾向があります。
予測可能な環境で、安心感を得ることができるためです。
しかし、突然の変化や予期しない出来事に直面すると、安心がおびやかされストレスや不安を感じやすくなります。
これが「想定外」に対する苦手意識の原因です。

【イメージトレーニングの効果】

イメージトレーニングは、子どもたちが「想定外」の状況に慣れるために効果的な方法です。
具体的には、事前にさまざまなシナリオを頭の中でシミュレーションすることで、実際の出来事に対する不安を軽減していきます。
これを繰り返すことで、子どもたちは徐々に変化に対して柔軟に対応できるようになっていきます。

【イメージトレーニングの方法】

イメージトレーニングを実施する際は、以下のステップを参考にします。

①ルーティンの確認
まずは、子どもが日常的におこなっているルーティンを確認します。
例えば、朝の支度や園・学校での活動など、日常の流れを細かく把握します。

②シナリオを設定
子どもが苦手とする状況や、将来的に直面しそうな「想定外」の出来事をシナリオとして設定します。
例えば、園・学校内のイベント、突然の予定変更などが考えられます。

③シナリオを共有
設定したシナリオを子どもに共有し、一緒に話し合います。
この際、絵や写真を使って具体的にイメージできるように工夫します。

④シミュレーション
子どもと一緒にどのようなことが起こりうるかシミュレーションします。
例えば、遠足に行く場合、その場所の写真を見せたり、どんな状況が考えられるかを話し合ったりします。

⑤フィードバック
シミュレーションの後に、子どもに感想や不安を確認し、フィードバックをおこないます。
この際、子どもがどのように感じたかを丁寧に聞き取り、不安を和らげるためのアドバイスをします。

【イメージトレーニングの具体例】

次に、具体的なイメージトレーニングの例をいくつかご紹介します。

〈新しい場所に行く場合〉

新しい公園や施設に行く場合、その場所の写真を事前に見せ、どんな遊具があるか、どんなルールがあるかを話します。
また、到着後の流れもシミュレーションしておきましょう。

〈予定変更がある場合〉

予定が変更される可能性がある日には、事前にその可能性を伝えます。
「今日は公園に行く予定だけど、雨が降ったら室内で遊ぶことになるかもしれないよ」といった形で、変更後のシナリオも一緒に考えます。

〈新しい友達との出会い〉

新しい友達と遊ぶことが予想される場合、その友達の好きなことや遊び方について話し、どんな遊びができるかをシミュレーションします。

まとめ

発達障害のある子どもたちにとって、「想定外」の出来事は大きなストレスとなることがあります。
しかし、イメージトレーニングを通じて事前にシミュレーションすることで、不安を軽減し、柔軟な対応力を養うことができます。
子どもたちが安心して生活できる環境を整えるために、イメージトレーニングを日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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