コラム

2024.09.04
発達障害について

発達障害のある子どもに人との適切な距離感を教えるには?

発達障害のある子どもが、他人との距離感を理解しにくいと感じることは少なくありません。
特に、会話や遊びの中で、相手に近づきすぎたり、逆に距離を取りすぎたりすることがあります。
これは子どもの社会性やコミュニケーション能力に起因するもので、保護者様にとっては悩ましい課題となることもあるでしょう。
そこで今回は、発達障害のある子どもに人との適切な距離感を教える方法について解説します。

【距離感が難しい理由】

発達障害のある子どもが適切な距離感を保つのが難しい理由は、多くの場合、相手の表情やボディランゲージなどを読み取るのが難しいためです。
これにより、相手が不快に感じるサインを見逃したり、無意識に相手に近づきすぎてしまうことがあります。

一方で、距離を取りすぎるケースもあります。
この場合、他人との接触に対する不安や、過去に経験した否定的な出来事に関連していることがあります。

いずれの場合も、子ども自身が自分の癖に気づいていないことが多く、適切な距離感を学ぶためのサポートが必要です。

【距離感を教えるためのアプローチ】

では、どのようにして適切な距離感を教えるのが効果的なのでしょうか。
以下のアプローチが役立つかもしれません。

①視覚的なサポート
子どもが理解しやすいように、視覚的なサポートを活用することが効果的です。
例えば、パーソナルスペースの範囲を示す線を引いたり、他人との適切な距離をイラストや写真で示すカードを使ったりすることが考えられます。
視覚的な手がかりを通じて、具体的な距離感を学ぶことができます。

②ロールプレイ
実際の場面でのロールプレイは、子どもが適切な距離感を身につける良い方法です。
大人が相手役となり、さまざまなシチュエーションを設定して練習します。
例えば、「近づきすぎた時の相手の反応」や「適切な距離での会話」を練習することで、子どもが自分の行動に対するフィードバックを受け取りやすくなります。

③具体的な指示
「近づきすぎないように気をつけてね」といった抽象的な指示よりも、「前へならえの間隔をあけて話そう」といった具体的な指示の方がわかりやすいです。
距離感を数値や動作で示すことで、子どもが理解しやすくなります。

③ポジティブなフィードバック
子どもが適切な距離を保てた時には、すぐにポジティブなフィードバックを与えることが重要です。
これにより、子どもは正しい行動を認識し、次回も同じ行動を取ろうとする動機づけが生まれます。
ポジティブなフィードバックは、自信を育むためにも有効です。

④日常生活の中で実践
距離感を学ぶのは、特定の練習時間だけでなく、日常生活の中でも継続的におこなうことが大切です。
家族や友達とのコミュニケーションの中で、適切な距離を保つことを意識させ、その都度フィードバックを与えることで、自然に身につけさせることができます。

【時間をかけて教えることが大切】

発達障害のある子どもが距離感を理解し、適切に保つようになるには、時間がかかることが多いです。
一朝一夕で身につくものではありませんし、何度も繰り返し練習する必要があります。
焦らず、子どものペースに合わせてサポートを続けていきましょう。

また、子どもがうまく距離感を保てない時も、叱ったり強制したりせず、優しく導く姿勢が求められます。
理解できるようになるまで根気よく支援し、少しずつ改善していくことを目指しましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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