2024.09.11
発達障害について
きょうだい児問題とは? - 周りの大人にできるサポート
きょうだい児問題とは、障害や特別な支援が必要な子どもを持つご家庭で、兄弟や姉妹が抱える心理的な悩みや葛藤のことを指します。
親が特別な支援を必要とする子どもに多くの時間やエネルギーを注ぐことで、きょうだい児が感じる寂しさ、不安、嫉妬などが原因で起こる問題です。
このような状況に直面するきょうだい児たちは、自分の感情を抑え込んだり、自分の存在価値を見失ったりすることがあります。
【きょうだい児が抱える具体的な問題】
①寂しさや孤独感特別な支援が必要な子どもが家族の中心になることで、きょうだいは「親からの注目が少なくなった」と感じることがあります。
これが、子どもが寂しさや孤独感を抱える原因となります。
②責任感の重圧
親や周囲から「お兄ちゃん(お姉ちゃん)だからしっかりしなさい」「弟(妹)の面倒を見てあげて」といった期待がかかることで、きょうだい児は過度な責任感を感じることがあります。
この責任感がストレスとなり、子どもの心に負担をかけることもあります。
③嫉妬心
特別な支援が必要な兄弟姉妹が親から多くの時間や愛情を受ける一方で、自分は注目されないと感じることで、嫉妬心が生まれることがあります。
これは、子どもにとって非常に辛い感情であり、家庭内での人間関係に影響を与えることもあります。
④自己犠牲の精神
きょうだい児は、手のかかる兄弟姉妹のために自分の欲求や感情を抑えることが多くなりがちです。
これは、長期的に見ると自己肯定感の低下や自己表現の難しさにつながる可能性があります。
【周りの大人にできるサポートとは?】
①時間を分ける特別な支援が必要な子どもに多くの時間を割くのは当然ですが、きょうだい児に対しても十分な時間を設けることが大切です。
個別の時間を設けて、一緒に遊んだり話をしたりすることで、子どもに対する愛情や関心をしっかりと伝えることができます。
②感情を共有する
きょうだい児が感じている感情や悩みを話しやすい環境を整えましょう。
子どもの気持ちに寄り添い、理解する姿勢を持つことが重要です。
また、子どもの感情を否定せず、ありのまま受け入れることを意識しましょう。
③負担を軽くする
きょうだい児に負担や責任を押し付けないように注意しましょう。
特別な支援が必要な子どもの面倒を見てもらうことがある場合でも、それが負担にならないよう、適切なバランスを保つことが必要です。
④支援を求める
家庭内でのサポートが難しい場合や、きょうだい児が深刻なストレスを感じている場合には、専門家や支援団体の助けを借りることを検討しましょう。
カウンセリングやサポートグループなど、きょうだい児の心のケアをおこなう方法は多岐にわたります。
まとめ
きょうだい児問題は、多くのご家庭で見られるものですが、その重要性が見過ごされがちです。しかし、きょうだい児が抱える悩みや葛藤を理解し、適切なサポートをおこなうことは、ご家庭全体の幸福にとって非常に重要です。
子どもたち一人ひとりの気持ちに寄り添い、バランスの取れた関係を築くことで、きょうだい児も健やかに成長し、自分の存在価値をしっかりと感じられるようになるでしょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
