2024.09.12
幼児期の発達
人に興味がない? 幼稚園・保育園に預ける時も泣かないのはなぜ?
幼稚園や保育園に子どもを預けるとき、泣き叫んで離れたがらない子どももいれば、全く泣かずに親と離れる子どももいます。
このちがいは、単に性格のちがいからくるものでしょうか?
それとも、もっと深い理由があるのでしょうか?
今回は、親と離れる時の子どもの反応のちがいについて考えてみましょう。
【子どもの泣き方のちがい】
まず、子どもが親と離れるときの反応には、一人ひとりの性格や発達段階が大きく影響します。泣き叫ぶ子どもは、不安や恐れから親と離れることを拒むことが多いです。
このような子どもは、親との強い結びつきを感じていることが多く、新しい環境に対して慎重な性格を持っている可能性があります。
一方で、泣かずにあっさりと親と離れる子どももいます。
これにはいくつかの理由が考えられます。
①自分以外に興味がない
泣かずに親と離れる子どもの中には、自分以外のことにあまり興味を持たない子どももいます。
つまり、周りの環境や他人に対して関心が薄いということです。
これは発達の特性によるもので、特に自閉症スペクトラム(ASD)の特徴の一つとして挙げられることがあります。
ASDを持つ子どもは、他人とのコミュニケーションや感情の共有が苦手なことが多く、そのために他者との結びつきや別れに対してあまり反応を示さないことがあります。
こうした子は、他者とのやり取りよりも自分の興味を優先することが多いため、親と離れることがそれほど苦痛ではないのかもしれません。
②発達段階と環境の影響
ほかに、泣かない理由として考えられるのは、子どもがそういった環境に慣れている場合です。
日常的に親以外の大人や子どもと接する機会が多い場合や、預けられることに慣れている場合、新しい環境でも比較的落ち着いて過ごすことができるかもしれません。
逆に、家庭での時間が長く、親と過ごす時間がほとんどである場合、新しい環境に不安を感じやすく、泣いてしまうことが多いかもしれません。
【泣かない子どもへの対応方法】
泣かない子どもに対して、親として気をつけるべきことがあります。まず、子どもが本当に周りの状況や環境に適応しているのかを確認することが重要です。
自分以外に興味がないために泣かない場合、親はその子どもの発達や興味に対して適切なサポートをおこなう必要があります。
特にASDの可能性がある場合、早期に専門家のアドバイスを受けることで、子どもの発達を促すためのサポート方法を見つけることができます。
また、幼稚園や保育園の先生との連携も大切です。
日々の様子を聞きながら、子どもの適応状況を把握し、必要であれば支援をお願いすることが求められます。
【周りの大人にできるサポート】
泣かない子どもでも、見えないところで不安を感じていることがあるかもしれません。日常生活で子どもが安心して過ごせるようにサポートしていきましょう。
例えば、幼稚園や保育園に行く前に「今日はどんな活動をするのかな」「帰ったらどんなことをしようか」と話し、予測可能な日々の流れを作ることで、子どもに安心感を与えることができます。
また、子どもが自分以外のことに興味を持つように、日常生活でのコミュニケーションを増やし、さまざまな体験を通じて他者との関わり方を学ばせることも重要です。
こういった積み重ねで、社会性やコミュニケーションスキルを徐々に育むことができます。
まとめ
子どもが幼稚園・保育園に預けられる際に泣かないことには、性格や発達段階、環境の影響など、さまざまな要因が関わっています。自分以外に興味がないことが原因で泣かない場合は、その背景にある発達の特性を理解し、適切なサポートをおこなうことが必要です。
泣かないからといって安心せず、子どもの気持ちや発達に寄り添った対応を心がけることが、子どもの健やかな成長につながります。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
