2024.09.22
幼児期の発達
朝方・夜型はどうやって決まる? 子どもの睡眠と脳の発達の関係について
子どもたちの生活リズムは、成長過程でさまざまな影響を受けます。
特に、「朝方」「夜型」といった睡眠のパターンは、子どもたちの脳の発達や健康に深く関わっていると言われます。
そこで今回は、子どもが朝型・夜型になる理由と、睡眠が脳の発達にどのような影響を与えるのかについて解説します。
【朝方・夜型のちがいはどこからくる?】
まず、朝方や夜型といった睡眠パターンがどのように決まるのかを考えてみましょう。睡眠パターンは、個々の体内時計によって大きく左右されます。
体内時計は、脳の視交叉上核(しこうさじょうかく)という部分でコントロールされており、24時間周期で私たちの睡眠・覚醒のリズムを調整しています。
1. 遺伝的要因
子どもが朝方か夜型かを決定づける要因のひとつに、遺伝が挙げられます。
研究によると、親が朝型の場合、その子どもも朝型になる可能性が高く、逆に夜型の親からは夜型の子どもが生まれる傾向があります。
これは、体内時計に関連する遺伝子が影響していると考えられています。
2. 環境要因
環境もまた、子どもの睡眠パターンに影響を与えます。
例えば、日光を浴びる時間や、生活リズム、食事の時間などが体内時計に作用します。
子どもがどのような環境で育つかによって、朝方か夜型かが影響されることもあります。
特に、動画やゲームなどの使用や夜遅くまでの活動が増えると、夜型に傾きやすくなります。
【子どもの睡眠と脳の発達の関係】
次に、睡眠が子どもの脳の発達にどのように影響するのかを見ていきましょう。睡眠は、脳が成長し、機能を整えるために非常に重要な役割を果たしています。
1. 記憶の定着と学習能力
子どもにとって、学習内容や新しい経験をしっかりと脳に刻むためには、十分な睡眠が不可欠です。
睡眠中、とくに深い眠り(ノンレム睡眠)に入っている間に、日中に得た情報や経験が脳内で整理され、記憶として定着するためです。
睡眠不足や不規則な睡眠リズムは、これらのプロセスを妨げ、学習能力の低下を引き起こす可能性があります。
2. 情緒の安定
子どもの情緒の安定にも睡眠は大きく関わっています。
十分な睡眠が取れていると、ストレスに対する耐性が高まり、感情をコントロールする力が育まれます。
しかし、睡眠不足や睡眠の質が悪いと、イライラや不安感が増し、情緒が不安定になりやすくなります。
脳内のセロトニンやドーパミンといった神経伝達物質のバランスが崩れることによるものです。
3. 脳の発達と成長ホルモンの分泌
成長期の子どもにとって、成長ホルモンの分泌は非常に重要です。
このホルモンは、主に睡眠中に分泌され、身体の成長や脳の発達を促します。
特に深い眠りの間に多く分泌されるため、睡眠が十分でないと成長ホルモンの分泌が妨げられ、脳や身体の発達に悪影響を及ぼすことがあります。
【健康的な睡眠習慣を作るために】
子どもの健康的な成長と脳の発達を促すためには、適切な睡眠習慣を身につけることが重要です。以下は、朝型・夜型に関わらず、良質な睡眠を確保するためのポイントです。
①規則正しい生活リズムを保つ
毎日同じ時間に寝起きすることで、体内時計が安定します。
週末や休日でも極端な遅寝遅起きは避けるようにしましょう。
特に、小さな子どもほど一定のリズムが脳と身体に良い影響を与えます。
②就寝前のルーティンを作る
就寝前にリラックスできるルーティンを取り入れることで、スムーズに眠りに入ることができます。
照明を薄暗くし、絵本の読み聞かせや、軽いストレッチ、温かい飲み物を摂るなどして、心地よい環境を整えることが大切です。
③電子機器の使用を控える
就寝前にスマートフォンやタブレットなどの電子機器を使うと、ブルーライトが脳を刺激して体内時計を狂わせます。
寝る前1時間は電子機器の使用を控えるよう心がけましょう。
④日光を浴びる時間を確保する
起きたらカーテンを開けて朝日を浴びることで、体内時計がリセットされ、自然な睡眠リズムが作られます。
朝の日光には、夜のメラトニン分泌を促進する効果があり、夜の自然な眠りを助けます。
まとめ
朝方・夜型のちがいは、遺伝的要因と環境要因の両方から影響を受けますが、いずれの場合も子どもにとって質の良い睡眠が不可欠です。脳の発達や情緒の安定、学習能力の向上には、規則正しい睡眠習慣が大きく寄与します。
子どもが健やかな成長を遂げられるよう、生活リズムの調整や睡眠環境の整備に努め、健康的な成長をサポートしてあげましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
