2024.10.02
幼児期の発達
自分の意見をしっかり言える子に育てるには?
子どもが周りの顔色をうかがい、自分の意見を言わずに相手に合わせてしまうことがあります。
親としては「もっと自分の意見をしっかり言える子に育ってほしい」と思うこともあるかもしれません。
しかし、子どもが自分の意見をはっきり言うことができるようになるには、ただ「言って」と促すだけでは不十分です。
そこで今回は、子どもが自分の意見をしっかり表現できるようになるための関わり方や環境づくりについて考えてみましょう。
1. まずは自己肯定感を育てる
自分の意見をしっかり言える子に育てるためには、まず自己肯定感が大切です。自己肯定感とは、自分自身を肯定し、自分に価値があると思える気持ちのことです。
自己肯定感が高い子どもは、自分の意見や感情を表現することに自信を持てるため、周りの意見に流されにくくなります。
自己肯定感を育むためには、日々の中で子どもの小さな成功体験を積み重ねることが重要です。
例えば、子どもが頑張って取り組んだことや、挑戦したことに対して「ここをよく頑張ったね」と具体的にほめてあげることが効果的です。
ほめる際には、結果だけでなく、過程や努力を認めることがポイントです。
これにより、子どもは自分自身の力を信じ、自分の意見や考えを持つことに自信を持てるようになります。
2. 子どもの意見を尊重し、しっかりと聞く
子どもが自分の意見をしっかり言えるようになるためには、意見を尊重し、しっかりと耳を傾ける姿勢が大切です。子どもが何かを話した時に、すぐに否定したり指示を出したりすると、子どもは「自分の意見は間違っているのかもしれない」と感じてしまい、自分の気持ちを表現することをためらうようになります。
例えば、子どもが何かを決める際に親が「どう思う?」と問いかけることで、子ども自身に考える時間を与えることができます。
また、子どもが話すことを遮らずに最後まで聞いてあげることも大切です。
「それでどう思ったの?」「どうしてそう感じたの?」と優しく質問することで、子どもは自分の考えを整理し、言葉にして伝える力を少しずつ身につけていきます。
3. 失敗を恐れずに意見を言える環境を整える
子どもが自分の意見をしっかり言えるようになるためには、失敗を恐れずに挑戦できる環境が必要です。もし、意見を言ったときに失敗したり、他人に批判されたりすることを恐れるようになると、子どもは自分の意見を表現することに消極的になってしまいます。
このため、家庭や学校での失敗に対する態度が非常に重要です。
例えば、子どもが自分の意見を言って失敗してしまった時には、その失敗を責めずに「挑戦したことが素晴らしいんだよ」と認めてあげることが大切です。
また、意見がうまく伝わらなかったとしても「どうしたらもっと伝わるかな?」と一緒に考えることで、子どもは次のチャレンジに向けて前向きな気持ちを持つことができます。
4. モデリング(手本)を通じて学ぶ
子どもは大人の行動をよく観察し、それを手本にして行動します。そのため、周りの大人が日常生活で自分の意見をしっかりと表現する姿を見せることも有効です。
例えば、家族で何かを決める際に、親が自分の考えを言葉にして表現することで、子どもは「自分の意見を言っていいんだ」と感じるようになります。
また、親が他者と意見を交換する際に、相手の意見に耳を傾けつつ、自分の意見も尊重して伝える姿を見せることで、子どもは相手を尊重しながらも自分の意見を表現する方法を学びます。
大人が手本を示すことで、子どもは自然とそのスキルを身につけることができるのです。
5. 自己主張と他者への配慮のバランスを教える
自分の意見を言える子どもに育てることは重要ですが、同時に他者の意見や感情にも配慮することを教える必要があります。自己主張と他者への配慮のバランスを取ることが、円滑なコミュニケーションの基本となります。
例えば、友達と遊ぶときに「自分がやりたいことばかりを主張するのではなく、相手の意見も聞いてみよう」という姿勢を持つことを教えてみましょう。
親は、子どもが自分の意見を言う際に「相手はどう思うかな?」と考えさせる機会を作ることで、他者への共感や配慮を育むことができます。
このようにして、子どもは自分の意見を持ちながらも、他者との協力関係を築くスキルを身につけていきます。
6. 小さな選択から始める
自分の意見をしっかり言えるようになるためには、日常生活の中で小さな選択を子どもに任せることも効果的です。例えば、今日の服装や食べるもの、遊ぶ内容など、子どもが自分で選択できる場面を増やしてあげることで、意見を持つことが自然なものだと感じるようになります。
選択を与える際には、いくつかの選択肢を用意し、その中から子ども自身が決められるようにサポートしましょう。
このプロセスを通じて、子どもは自分の意見を言葉にする練習を重ね、少しずつ自信を持って自分の考えを表現できるようになります。
まとめ
自分の意見をしっかり言える子に育てるためには、まず自己肯定感を高めること、子どもの意見に耳を傾けること、そして失敗を恐れない環境を整えることが大切です。また、大人が手本を見せ、自己主張と他者への配慮のバランスを教えることもポイントになります。
さらに、日常生活の中で小さな選択を任せ、少しずつ自分の意見を表現する機会を増やしていくことで、子どもは自然と自分の意見を持ち、しっかりと伝える力を身につけることができるでしょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
