コラム

2024.10.16

「上の子可愛くない症候群」とは? - その原因と対処法を考える

子どもが複数いる家庭で、特に第二子が生まれた後に「上の子が可愛くないと感じる」と悩む親は少なくありません。
これは、俗に「上の子可愛くない症候群」と呼ばれており、症状に名前がつけられていることからも、多くの親が似たような感情に苦しんでいることがわかります。

今回は、この現象の背景や原因、そしてどのようにこの感情と向き合い、乗り越えていったら良いかについて考えてみましょう。

【「上の子可愛くない症候群」とは】

「上の子可愛くない症候群」とは、親が二人目以降の子どもを出産した後、上の子に対してネガティブな感情を抱くようになる現象です。

具体的には、「上の子がやたらと反抗する」「上の子ばかり手がかかる」「上の子の存在が負担に感じる」といった状況が含まれます。
このような気持ちを抱くと、親としての罪悪感や不安が増し、「自分は良い親ではないのでは?」という思いに駆られることがあります。

しかし、これは多くの親が経験する一時的な感情であり、特に第二子の誕生直後に起こりやすい現象と言われます。
重要なのは、この感情にどう対処し、どのようにバランスを取り戻していくかです。

【なぜ「上の子可愛くない症候群」は起こる?】

「上の子可愛くない症候群」の原因は、多くの場合、いくつかの心理的・環境的な要因が重なって引き起こされます。
代表的な原因として、以下のようなものが考えられます。

①赤ちゃんの世話で疲れている

新しい赤ちゃんが生まれると、親は当然ながら多くのエネルギーと時間を赤ちゃんのケアに割く必要があります。
授乳やおむつ替え、夜泣きなど、赤ちゃんに付きっきりになることが多いため、親は慢性的に疲れやすくなります。
この疲労が、上の子に対する余裕を奪い、些細な行動にもイライラしやすくなる要因となることがあります。

②上の子の態度の変化

上の子も、突然自分が「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」になり、親の愛情を以前のように独占できなくなるため、精神的に不安定になることがあります。
これが、甘えや反抗、赤ちゃん返りなどの行動に現れることがあり、親はその変化に対応しきれず、さらに上の子に対して苛立ちを感じることがあるのです。

③上の子への無意識の期待

上の子には、「お兄ちゃんらしく」「お姉ちゃんらしく」してほしいという期待が無意識に高まり、赤ちゃんよりも大きい分、親が求める行動も増えてしまうことがあります。
その結果、上の子が思うように動かなかったり、手がかかると感じたりすると、親はイライラしやすくなります。

【「上の子可愛くない症候群」への対処法】

この症状を乗り越えるためには、親自身が感情と向き合い、上の子への接し方に工夫を取り入れることがポイントです。
以下に、いくつかの対処法を挙げます。

1. 自分の感情に正直になる

まずは、「上の子可愛くない」と感じてしまう自分を責めないことが大切です。
これらの感情は一時的なものであり、親が悪いわけではありません。
自分の心身が疲れていると認識し、休息をとったり、誰かに相談することで気持ちを軽くしましょう。

2. 上の子と特別な時間を持つ

赤ちゃんに手がかかる時期ですが、可能な限り、上の子との時間を作ることも有効です。
短い時間でも、「上の子だけに集中する」時間を設けることで、上の子は自分が親に愛されていると感じ、安心感を持ちやすくなります。
例えば、赤ちゃんが寝ている間に絵本を読んであげたり、一緒に簡単なゲームをしたりするだけでもOKです。

3. 家族や周りのサポートを求める

自分一人で全てを抱え込むのは難しいため、家族や周囲のサポートを積極的に求めましょう。
パートナーに協力をお願いするのはもちろん、祖父母や友人に相談することも有効です。
また、地域の子育て支援サービスやカウンセリングを利用する方法もあります。

4. 上の子に対する期待を見直す

上の子には「大きいから」「もう少し我慢できるから」という理由で、多くのことを期待しがちですが、それは上の子にとって大きな負担です。
上の子もまだ成長途中の子どもであることを理解し、適度な期待を持つようにしましょう。

まとめ

「上の子可愛くない症候群」は、多くの親が経験する一時的な感情です。
その感情を無視したり、自己嫌悪に陥るのではなく、自分自身の疲労やストレスを認め、まずはゆっくりと休息できると良いかと思います。

上の子に対するネガティブな感情が湧いてきたときは、家族や周りにサポートを求めたり、上の子と向き合う時間を増やすなど、小さな工夫を重ねることで、少しずつ親子関係を改善していくことができるはずです。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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