2024.11.05
発達障害について
転籍とは? - 特別支援学級へ移るきっかけや注意点について
小学校や中学校の通常学級に在籍していた子どもが、特別支援学級に移ることを「転籍」と言います。
発達の特性や学習面、生活面での支援が必要な子にとって、転籍はより適切な支援を受けるための選択肢の一つです。
しかし、保護者様にとっては大きな決断であり、不安や迷いが伴うこともあるかと思います。
そこで今回は、特別支援学級への転籍のきっかけや、転籍を考える際の注意点について解説していきます。
【特別支援学級とは】
特別支援学級とは、通常の学級とは別に、発達障害や知的障害、集団での学習が難しいなど、特別な支援が必要な子どもたちが、よりきめ細やかな教育を受けられる学級です。人数は通常学級に比べて少なく、一人ひとりのペースに合わせた学習や生活支援が提供されます。
特別支援学級に在籍する子どもたちは、個々の特性に応じた「個別の教育計画(IEP)」が作成され、それに基づいて教育がおこなわれます。
また、特別支援学級の指導は、特別支援教育の専門知識を持った教員によっておこなわれるため、子どもの発達に合わせたサポートが期待できます。
一般的には学級を変えるチャンスは年度始めしかないため、早めに相談を始めておく方が良いでしょう。
【転籍のきっかけは?】
特別支援学級への転籍を検討するきっかけには、いくつかのパターンがあります。 以下は、よくあるきっかけの例です。・学習面での困難
子どもが通常学級で学ぶ際に、内容が難しく感じたり、授業についていけないと感じる場合があります。特に、読み書きや計算などの基礎的な学習が困難な場合、特別支援学級で個別のペースで学ぶ方が、子どもにとって負担が軽減され、学びやすくなります。
・集団生活での困難
発達障害を持つ子どもたちは、集団の中でのコミュニケーションや協調性に課題を抱えることが少なくありません。例えば、友達とのトラブルが多かったり、指示がうまく理解できず行動がちぐはぐになってしまう場合、特別支援学級の少人数の環境で、きめ細やかな支援を受ける方が過ごしやすくなるかもしれません。
・教師や専門家からの提案
担任の先生や教育委員会、発達支援の専門家から、特別支援学級での学習を提案されるケースもあります。学校では、子どもの行動や学習状況を日々観察しており、保護者様に対して最適な環境を提案してくれることがあります。
この場合、ご家族が納得いくまで話し合いをし、最終的な判断を下すことが大切です。
・子どもの希望
特別支援学級への転籍は、子ども自身の希望から始まることもあります。通常学級での学習や生活に対してストレスを感じ、少人数での学習や個別の支援を希望する場合もあります。
子どもの声をしっかり聞き、その気持ちを尊重しましょう。
【転籍を考える際の注意点】
転籍を考える際には、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。子どもにとって最適な選択肢を見極めるために、以下の点に注意して検討しましょう。
1. 支援の内容を具体的に理解する
特別支援学級では、子どもの特性に応じた個別の教育計画が立てられますが、その内容が子どもに合っているかどうかをよく確認しましょう。認識の相違がないように、特別支援学級でおこなわれる支援や教育の内容について、学校側としっかり話し合い、具体的に理解しておくことが大切です。
2. 通常学級との交流について確認する
特別支援学級に転籍した場合でも、通常学級との交流や連携がおこなわれることがあります。例えば、体育や音楽の授業は通常学級で一緒に受けることができるなどです。
このような連携が、子どもが集団生活に慣れるためのステップとなることもありますし、逆にストレスになってしまうこともありますので、どのような形で通常学級と関わるかを事前に確認しておきましょう。
3. 子どもの意向を尊重する
転籍の際は、子どもの意向をしっかりと確認し、尊重することが大切です。特別支援学級に移ることに対して不安を感じている場合、その気持ちをしっかり受け止め、無理強いしないようにしましょう。
子ども自身が安心して転籍できるよう、丁寧に説明し、理解を深める時間を設けることが重要です。
4. 転籍後のサポート体制を確認する
特別支援学級に転籍した後も、学校でのサポート体制がしっかりと整っているか確認しましょう。特に、子どもが新しい環境に慣れるまでの間は、学校と密に連携を取り、子どもの状況を把握しておくことが重要です。
また、ご家庭でも新しい環境に対してどのように対応するかを話し合い、サポートできる体制を整えておきましょう。
まとめ
特別支援学級への転籍は、子どもにとってより適切なサポートを受けられるチャンスであり、個別のニーズに合わせた教育環境を整える機会でもあります。転籍を検討する際には、今までその子の成長を見てきた学校の先生や発達の専門家と連携し、子どもの気持ちに寄り添いながら慎重に考えていきましょう。
転籍後も継続的なサポートをおこない、子どもの成長をしっかりと支えていくことが大切です。
何より、特別支援学級という選択肢を前向きに捉え、子どもの未来を明るくサポートしていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
