コラム

2024.11.06

マイコプラズマ肺炎とは? 今年流行しているのはなぜ?

ここ数年、冬になると毎年のように流行する感染症の一つに「マイコプラズマ肺炎」があります。
特に、子どもたちがかかりやすく、家族全体にも影響を与えることが多いため、親としても注意しておきたい病気です。

今年は特に流行が目立っていると言われていますが、なぜそうした傾向が見られるのでしょうか。
今回はマイコプラズマ肺炎について、その特徴や予防法、そして流行の背景について解説していきます。

【マイコプラズマ肺炎とは】

マイコプラズマ肺炎は、マイコプラズマという小さな細菌によって引き起こされる肺炎の一種です。
一般的な細菌と異なり、細胞壁がないのが特徴で、このため一部の抗生物質が効かないこともあります。

マイコプラズマ肺炎は特に5歳から14歳までの子どもがかかりやすいとされていますが、大人も感染することがある病気です。
症状としては、主に以下のようなものが見られます。

・発熱(38℃以上の高熱が続くことが多い)
・乾いた咳(痰があまり出ない咳が特徴的)
・喉の痛みや頭痛
・倦怠感(だるさ)

これらの症状は風邪とよく似ているため、初期の段階では見分けがつきにくいことが多いと言われます。
特に、咳が続くために「ただの風邪だろう」と軽く考えてしまいがちですが、マイコプラズマ肺炎は長引くことが多いため、注意が必要です。

2〜3週間程度で自然に治癒することもありますが、症状が長引くと肺炎に進行するリスクもあるため、医師の診断と適切な治療が重要です。

【今年、流行している理由は?】

今年、特にマイコプラズマ肺炎が流行している背景にはいくつかの要因が考えられます。

1. 感染症対策の緩和による影響

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ここ数年はマスク着用や手洗い、アルコール消毒が徹底され、さらに外出や人と会う機会が減少していました。
このため、他の感染症(インフルエンザや風邪など)の流行が抑えられていた一方で、コロナ対策が緩和されたことによって再び感染症が流行する環境が整ってきました。
特に、マスクを外して過ごす時間が増えると、飛沫感染しやすいマイコプラズマ菌の広がりやすさが増し、感染のリスクが高まってしまうのです。

2. 抵抗力の低下

ここ数年間、感染症対策が強化されたことで、体が病原体に触れる機会が減少し、結果的に免疫力が弱まっている可能性も指摘されています。
特に幼少期の子どもたちは、この期間に免疫を獲得するチャンスが限られていたため、感染に対する抵抗力が低く、マイコプラズマ肺炎のような感染症にかかりやすくなっていると考えられます。

3. 季節的な要因

マイコプラズマ肺炎は秋から冬にかけて流行しやすい傾向があります。
気温が下がり、空気が乾燥することで、ウイルスや細菌が活動しやすくなるためです。
また、寒い季節になると換気が減り、人が集まる室内環境が増えるため、感染が広がりやすくなります。

【感染経路と予防方法】

マイコプラズマ肺炎の感染経路は、主に「飛沫感染」と「接触感染」です。 感染者の咳やくしゃみに含まれる飛沫を吸い込むことで、マイコプラズマ菌が体内に侵入し、感染が広がります。
また、感染者が触れた物を介して手に菌が付着し、その手で口や鼻を触ることで感染することもあります。

予防策としては、以下のような方法が有効です。

①手洗いの徹底

こまめに手を洗い、特に外出先から帰宅した際には石けんでしっかりと洗いましょう。

②咳エチケット

咳やくしゃみをする際は、口を手で覆うのではなく、ティッシュや肘で覆うように教えましょう。

③人混みを避ける

流行がピークの時期には、人混みを避け、特に子どもが集まる場所への長時間の滞在を控えるようにしましょう。

④免疫力を高める生活習慣

栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動を通して免疫力を高めることも予防のポイントです。

【マイコプラズマ肺炎にかかったら】

もしもマイコプラズマ肺炎にかかってしまった場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
マイコプラズマ肺炎には、マクロライド系の抗生物質が効果的とされています。

ただし、抗生物質による治療は医師の指示に従い、指示通りの量と期間を守って服用することが重要です。
途中で症状が改善しても、自己判断で服用を中止しないように注意しましょう。

また、マイコプラズマ肺炎は長引きやすく、咳が数週間続くことがあります。
治療を始めても、すぐに症状が収まらないことも多いため、焦らずに様子を見ることが大切です。

まとめ

今年のマイコプラズマ肺炎の流行は、感染症対策の緩和や免疫力の低下といった要因が影響している可能性があります。
子どもたちは特に感染しやすいため、手洗いや咳エチケットを徹底し、規則正しい生活を心がけることで、できる限り予防しましょう。

また、感染が疑われる場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
流行のシーズンには周囲の感染状況にも注意しながら、家族全員が健康に過ごせるように心がけていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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