コラム

2025.04.22

健常児でも常同行動をすることがある? その理由と対応方法について

「常同行動」という言葉は、自閉症スペクトラム(ASD)や発達障害に関連してよく耳にするかもしれません。
しかし、実は健常児でも常同行動を見せることがあります。

この行動は、子どもたちの発達過程や心理状態に起因するもので、一概に問題と判断する必要はありません。
今回は、健常児に見られる常同行動の具体例や理由、対応方法について解説します。

【常同行動とは?】

常同行動とは、同じ動作や行動を何度も繰り返すことを指します。
例えば、以下のような行動が該当します。

・手を振る、指を鳴らす
・同じ言葉やフレーズを繰り返す
・頭を振る、体を揺らす
・特定のおもちゃを何度も同じ方法で扱う

これらの行動は、発達障害の子どもに多く見られる特徴として知られていますが、健常児でも同様の行動が見られる場合があります。

【健常児に見られる常同行動の理由】

発達に特性のない子どもが常同行動をおこなう背景には、さまざまな理由があります。
以下にその主な要因を挙げていきます。

①発達段階における自然な行動

幼児期の子どもは、新しい動きや感覚を試すことで自分の体の使い方を学んでいます。
この過程で特定の動作を繰り返すことがよくあります。
例えば、体を揺らしたり、手を振ったりするのは、身体的な自己探求の一環です。

②ストレスや不安の解消

子どもがストレスや不安を感じたとき、常同行動が現れることがあります。
これらの行動は、心の落ち着きを保つための自己調整の手段となることがあります。

③楽しさや心地よさの追求

特定の動作や音が楽しい、または心地よいと感じる場合もあります。
このような場合、子どもはその感覚を繰り返し求める傾向があります。

④注意を引きたい

親や周囲の大人から注意を引きたい時、子どもは特定の行動を繰り返すことがあります。
「何をしているの?」と声をかけられること自体が目的となっている場合もあります。

【健常児の常同行動と発達障害のちがいは?】

健常児の常同行動と発達障害に関連する常同行動には、大きなちがいがあります。

それは、行動の「柔軟性」です。
健常児の場合、環境の変化や大人の声かけによって行動を止めたり、別の行動に切り替えたりすることができます。

発達障害の場合、常同行動が強く固定されており、切り替えが難しいことが多いです。
また、この行動を止めようとすると強い反発やパニックを引き起こすこともあります。

【常同行動への対応方法】

健常児の常同行動は、多くの場合、自然に減少していくものです。
しかし、行動が強くなる、または日常生活に支障をきたす場合は、以下の方法を試してみると良いでしょう。

1. 見守る

まずは、子どもの行動が危険でない限り見守ることが大切です。
無理に止めさせようとするのではなく、子どものペースに合わせて様子を観察しましょう。

2. 別の行動を提案する

同じ動作を繰り返している場合、「これもやってみる?」と別の遊びや行動を提案することで、気をそらすことができます。

3. 子どもの気持ちに寄り添う

ストレスや不安が原因の場合、子どもの気持ちに寄り添い、「どうしたの?」と優しく話しかけることが重要です。
心を落ち着けることで、行動が減ることがあります。

4. 専門家に相談する

常同行動が強く、日常生活に影響を及ぼしている場合は、小児科や発達の専門家に相談しましょう。
適切なアドバイスやサポートを受けることができます。

まとめ

健常児に見られる常同行動は、多くの場合、発達の一環として自然なものです。
無理に止めさせようとせず、見守りながら上記のように対応することで、子どもの成長をサポートできます。
また、必要に応じて専門家に相談することで、より安心して子どもに接することができるでしょう。

「なぜ同じことを繰り返すのだろう?」と疑問を持つことは、子どもの内面に寄り添うきっかけにもなります。
このような行動を通して、子どもたちがどのように世界を感じ、学んでいるのかを考えてみても良いかもしれませんね。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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