コラム

2025.10.28
発達障害について

発達障害のある子に被害妄想や誤解が多いのは「認知の歪み」が原因?

日常生活の中で、「なんで自分ばっかり怒られるの?」「誰も僕のことを好きじゃない」など、子どもが被害妄想やネガティブな思考を抱えることがあります。
このような考え方の背景には「認知の歪み」という心のクセが隠れていることがあります。

認知の歪みは誰にでもありますが、特に発達障害のある子どもたちには、強く現れることが多いとされています。
そこで今回は、認知の歪みの特徴や原因、そしてその対応策について解説します。

【認知の歪みとは?】

「認知の歪み」とは、物事を捉える時に現実よりもネガティブに、あるいは偏った見方をしてしまう思考パターンのことを指します。
例えば、1回失敗しただけで「自分は何をやってもダメだ」と思い込んでしまったり、人からの何気ない言葉を「自分を批判している」と受け取ったりすることです。

この歪みは大人だけでなく、子どもにも起こります。
特に発達障害のある子どもたちは、感覚や思考の特徴から誤解をしやすく、認知の歪みが強く現れることがあります。

【発達障害の子どもに出やすい認知の歪みの種類】

発達障害の特性により、以下のような認知の歪みが出やすいと言われています。

1. 白黒思考(全か無か思考)

物事を極端に良いか悪いかで判断してしまう考え方です。
例えば、「少しミスをしたから、全部失敗だ」と思い込む場合などが挙げられます。

2. 過剰な一般化

一度の失敗を「自分はいつもこうだ」と広げてしまう傾向です。
例えば、「友達に注意されたから、みんなに嫌われている」と感じてしまうことなどが挙げられます。

3. 個人化

自分には責任がない事柄でも、「全部自分のせいだ」と考えてしまうことです。
例えば、グループでの失敗を「自分が悪かったからだ」と感じることなどが挙げられます。

4. 自己批判

発達障害のある子どもたちには、自分を責めやすい傾向があります。
例えば、「もっとちゃんとやらなきゃいけなかったのに」と過剰に自分を責めてしまう場合などです。

【認知の歪みが子どもに与える影響】

認知の歪みが続くと、子どもの自己肯定感が下がり、人間関係や学校生活にも影響を与えることがあります。

・自己評価の低下
「どうせ自分はダメだ」と感じることで、新しいことに挑戦する意欲が低下します。

・人間関係のトラブル
誤解や被害妄想から、友達や先生との関係が悪化することがあります。

・感情のコントロールが難しくなる
ネガティブな考えに引っ張られ、怒りや悲しみが強くなる場合があります。

【認知の歪みへの対応策は?】

認知の歪みを改善するためには、子どもの考え方のクセを少しずつ変えていくことが大切です。
以下に、ご家庭でできる対応策をご紹介します。

1. 子どもの気持ちに共感する

まずは、子どもの感情に寄り添いましょう。
「そんな風に感じたんだね」「嫌だったんだね」と言葉で気持ちを受け止めるだけで、子どもは安心感を得られます。

2. 認知の歪みを言葉にして気づかせる

子どもの言葉に耳を傾けながら、「本当にそうなのかな?」と優しく問いかけてみてください。
「友達が怒ったのは、たまたま疲れていたからかもね」など、他の可能性を提示してあげると良いでしょう。

3. ポジティブな視点を教える

子どもがネガティブな考えにとらわれている時は、ポジティブな視点に目を向けさせるようにしましょう。
例えば、「今日はできなかったこともあったけど、頑張った部分もあったよね」とできた部分を見つけてほめることが大切です。

4. 行動を通じて自信をつける

歪んだ考えを修正するには、小さな成功体験が有効です。
成功体験を積むことで、「自分でもできるんだ」という自信が生まれます。

5. 専門家に相談する

ご家庭だけで対応が難しい場合は、発達支援の専門家や児童精神科に相談することも検討しましょう。
専門的なレッスンや療育が子どもの考え方をサポートします。

まとめ

認知の歪みは、誰にでも起こり得るものですが、発達障害のある子どもたちには特に強く現れることがあります。
大切なのは、周りの大人が子どもの考え方の特徴を理解し、共感しながら寄り添うことです。

子どもがネガティブな思考に陥ったとき、「どうしてそう思ったのかな?」と優しく話を聞き、ポジティブな視点に導いてあげることで、少しずつ心の歪みが改善されていくでしょう。

ご家庭でのサポートに加え、専門家の力を借りることで、子どもがより前向きに成長できる環境を整えることができます。
お困りの際は、ぜひコペルプラスにご相談ください。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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