コラム

2019.12.01
発達障害について

言葉の遅れ - 1

多くの子どもは生まれてから数年で、流暢に言葉を話すようになります。
でもよく考えると、誰も文法を教えていません。
覚えた言葉を誰もチェックしていません。
それなのに、ほかの言語を介在するわけでもなく、何もないところから「言葉」を獲得していくのです。
それは、幼児には、まわりの環境からたくさんの事実を吸収し、論理に転換する力があるためだと考えられています。
言葉の遅れの原因はさまざまですが、発達障害の子どもは、「環境から事実を学ぶという入り口に難しさがあることが考えられます。
言葉を事実として環境から学ぶために必要なスキルを考えてみましょう。


  • 大人の発する言葉を、周りの音と区別し、適切に聞き取る

  • それが何を示しているのか、大人の目線や表情から理解する

  • その時の口の動きを観察する

  •  
非常に複雑な情報処理が瞬時に求められますが、発達障害、特に自閉症スペクトラムの子どもは、そのすべてに難しさを抱えている可能性があります。
言葉をひとつずつ覚えさせ、言わせることは、根本的な言葉の学習の難しさを解決しません。
では、何が大切なのか、次回のコラムに続きます。

執筆:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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