先生の声 匿名希望
寝屋川教室
匿名希望
当教室に一年ほど通われている女の子のお話です。
その女の子はあまり感情を表に出すことが少なく、家ではお兄さんと一緒にふざけあって笑っていることが多いとお母様からお話を聞いていたのですが、療育中はほとんど表情に変化がなくまた発語もほとんどありませんでした。
療育が楽しくないのかな、と不安に思っていたのですが、家では家族に「コペル楽しかった♪」と話されているそうで、外では恥ずかしがってあまりそういうことが言えない、態度にも出せないとのことでした。
それならその子にとって、ここが安心して自分を出してもいい場所だと思ってもらえるよう、どんどん積極的にコミュニケーションを取ることを増やしていきました。
はじめはあまり関わり過ぎるとストレスになってしまうかなと思っていたのですが、様子を見ながら少しずつ距離を縮めていくと、にこっと笑ったり少しずつ感情を表に出して表現してくれることが増えてきました。
そして数カ月がたったある日、療育中に初めてその子が声を出して大笑いしたのです。
最初に見た時は信じられませんでしたが、その日以降療育中に笑顔を見せる姿がどんどん増えていき、自分で冗談を言って笑う姿まで見られるようになりました。
お母様も驚かれたと同時に、やっと外でも素の表情が出せたと、とても喜ばれていたのが忘れられません。
お子様と真摯に向き合い、時間をかければかけるほど、その成果が見られた時の達成感は素晴らしいものだと感じました。