2023.09.12
発達障害について
サヴァン症候群とは? - 困り事や能力の伸ばし方について
子どもたちの中には、特定の領域で非凡な才能を持つ子がいます。
その驚異的な能力は、しばしば私たち大人を驚かせ、感心させることもあります。
こうした才能を持つ子どもたちの中には、「サヴァン症候群」という現象を持つ子どもがいます。
今回は、サヴァン症候群についての基本的な知識と、困り事や能力の伸ばし方に焦点を当てて考察します。
【サヴァン症候群とは】
サヴァン症候群とは、自閉症スペクトラムなどの発達障害や認知機能の遅れを持ちながら、特定の分野で類まれな才能や能力を示す現象を指します。主な特徴としては、計算(数学)、楽器の演奏(音楽)、絵を描くこと(美術)など、特定の領域において突出して高い能力を持つことが挙げられます。
また、日付や歴史的な出来事、音楽の旋律、一度読んだ本の内容などを一度見聞きしただけで正確に覚えることができる驚異的な記憶力を持っていることもあります。
ただし、一言でサヴァン症候群といっても、さまざまな方がいます。 サヴァン症候群だからといって、皆が皆常人離れした能力を持っていると誤解されることは、本人にとって生きづらさにつながることもあるので注意が必要です。
【困難な面】
サヴァン症候群の子どもたちは特定の分野での能力が非常に高い一方で、日常生活や社会的スキルに困難を感じることが多いと言われています。例えば、感情の読み取りや相手との相互コミュニケーションが難しかったり、新しい環境や変化対して不安を感じやすいといったことが挙げられます。
対応としては、ソーシャルスキルトレーニングやグループ活動に参加させるなど、コミュニケーション能力を高めるサポートを取り入れていけるといいでしょう。
【能力の伸ばし方】
次に、サヴァン症候群の子どもの能力の伸ばし方についてご紹介します。①環境の整備
才能や興味を伸ばすための環境を整えてあげましょう。
例えば、音楽の才能がある場合は、楽器の用意や音楽教室への通学サポート、美術の才能がある場合は、絵具の用意や美術館に連れていくことなどが考えられます。
②関心を尊重
子どもの興味や関心を大切にし、無理に他の領域へ導くのではなく、その能力を最大限に伸ばすサポートをすることが重要です。
関連する資料やツールを提供することで、能力をさらに向上させることができるかもしれません。
③専門家との協力
音楽や美術など特定の分野の専門家と連携し、定期的に指導やアドバイスを受けることも効果的です。
できるだけ具体的で適切なアドバイスや評価をもらえるといいでしょう。
④社会での役割を意識する
将来的に子どもが社会に参加することを踏まえて、どのような支援が必要なのか考えることも必要です。
優れた能力を発揮できるような役割を与え、社会で活躍できる場を設けることで、子どもの自己肯定感が向上されます。
サヴァン症候群は、特定の領域で非凡な才能を持つ一方で、日常生活の中でさまざまな困難を抱えることもある現象です。
子どもの能力がアンバランスであることに気付いた時には、アンバランスであることを否定するのではなく認めることも必要になってきます。
ひとり一人の特性を理解し、適切なサポートを提供することで、その能力を最大限に伸ばすサポートができるといいですね。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
