コラム

2023.10.16

愛着障害とは? - 発達障害との知られざる関係性

親子の絆が形成される乳幼児期は、子どもの成長において特別な段階とされています。
この時期に形成される「愛着」は、子どもが社会と関わっていく土台を作ります。

子どもが生まれてからしばらくの間に、親との間に愛着が形成されると、子どもは安全な基地としての親を確認しながら、外の世界を探求していきます。
この探求活動は、物理的なものから始まり、感情やコミュニケーションにまで広がるのです。

【愛着障害とは】

「愛着障害」とは、幼少期のケア環境の乱れやケア不足、親子間の安定しない関係などが原因で、子どもが安定した愛着関係を築くのが難しい状態を指します。
具体的には、他者との関係で適切な距離感を保てない、信頼関係を築くことが難しい、感情の表現方法や自己認識に課題を抱えるといった症状が現れます。
これは、友人関係や学校でのコミュニケーション、自分自身の感情を理解する上で、多くの困難を引き起こすと考えられます。
初期の人間関係が安定していないと、子どもは世界を「危険で予測不可能なもの」と捉えるようになり、これが後の対人関係に影響するというわけです。

【発達障害との関係性】

対人関係やコミュニケーションの困難を抱えるという点で、発達障害に似ていると感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際に、愛着障害と発達障害の関連性については、多くの議論や研究がされてきました。
一部の専門家や研究者は、愛着障害のある子どもが、発達障害のような症状を示すことがあると指摘します。
しかし、愛着障害が発達障害の「原因」となるわけではないと言われています。

愛着障害のある子どもは、安全な環境や安定したケアを受けてこなかったため、社交的なスキルや感情のコントロールが不足していることが多いです。
このような背景から、発達障害の症状と似たような行動を示すことはあります。
ですが、根本的な部分で異なる面があります。

【発達障害と異なる点】

愛着障害は生まれつき持っているものではなく、安全な環境や安定したケアを受けてこなかったために「後天的に抱えた困難」であるのに対し、発達障害は多くの場合「生まれつきの脳機能の偏り」によるものです。
このように愛着障害と発達障害は、それぞれ異なる原因と背景を持ちながら、一部の症状に重なりを持つことがあります。

【発達障害との共通点】

例えば、愛着障害を抱える子どもが、人とのコミュニケーションが苦手であったり、特定の行動に固執する様子は、発達障害のある子どもと共通点を見せます。
発達障害の特性を持つ子どももまた、安全な愛着関係を形成するのに困難を感じることがあります。
愛着障害による孤立感や不安が、発達障害におけるコミュニケーションの障壁や集中力の問題を増幅させることがあるのかもしれません。
また、発達障害の特性が、安全で安定した愛着関係の形成を阻む要因となることもあるかもしれません。
子どもたちの行動や症状の背後にある原因を理解し、その子に合ったサポートをおこなうことが重要です。

コペルプラスは、子ども一人ひとりの特性を理解し、愛着を大切にしながら、その発達を全力でサポートしていきます。
愛着と発達における多様性を認め、子どもたちが安心して成長できる場をご家族様と共に作っていけたらと思っております。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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