2024.01.07
出生前診断とは? - 検査の種類とわかること
出生前診断とは、妊娠中にお腹の中の赤ちゃんの健康状態を知るための検査です。
近年、新型出生前診断(NIPT)が日本でも利用可能になり、多くの妊婦さんや家族が利用し、注目されています。
今回は、さまざまな種類のある出生前診断について、その種類や検査でわかることについて解説します。
【出生前診断とは】
出生前診断は、妊娠中の女性が胎児の健康状態や遺伝的特徴に関する情報を得るためにおこなう検査です。超音波検査をはじめ、妊婦さんの血液で調べるもの、お腹に針をさして検体を採取するものなど、さまざまな種類があります。
【出生前診断の種類】
まず、出生前診断には大きく分けて2種類あります。1つはスクリーニング検査で、これは赤ちゃんが特定のリスクを持っているかどうかを見るためのものです。
リスクの高い状態を見つけ出すことが目的ですので、確定的な診断を下すものではありません。
もう1つは診断検査で、これはスクリーニング検査でリスクが高いとされた場合に、確定診断をするためにおこなわれます。
〈スクリーニング検査〉
スクリーニング検査には、超音波検査や血液検査があります。
赤ちゃんに直接影響を与えることなく、妊婦さんの体外からおこなうことができます。
ここで何らかの指摘がされた場合、さらに確定的な診断検査が必要になるケースが多いです。
・超音波検査
画像の解像度が高い精密なエコー機器を使用して、赤ちゃんの大きさや形、内臓の発達などをチェックします。
染色体異常や、一部の形態異常が判明するきっかけとなることがあります。
・新型出生前診断(NIPT)
認証施設の場合、妊娠初期の10週以降におこなうことが可能です。
母親の腕から血液を採取し、胎児の遺伝的情報を調べる検査です。
高い精度で特定の染色体異常を検出することができますが、診断検査ではなく、スクリーニング検査であることに注意が必要です。
100%の診断を提供しないため、稀に偽陽性・偽陰性の可能性があります。
〈診断検査〉
診断検査には、羊水検査や絨毛検査などがあります。
これらの検査は、赤ちゃんの細胞を直接調べるため、より確実な情報を得ることができますが、わずかながら流産のリスクも伴います。
・絨毛検査
妊娠初期の10週から14週の間におこなわれます。
絨毛(胎盤を構成する小さな突起)を採取し、胎児の遺伝的情報を分析する検査です。
・羊水検査
妊娠中期の15週から20週の間におこなわれます。
羊水を採取し、胎児の遺伝的な情報を分析する検査です。
【出生前診断でわかること】
出生前診断にはさまざまな方法があり、それぞれ異なる情報を提供します。①染色体異常
ダウン症候群(21トリソミー)やエドワーズ症候群(18トリソミー)など、特定の染色体異常を発見することができます。
②遺伝的疾患
胎児が特定の遺伝病を持っている可能性がある場合、診断検査によってその確率を知ることができます。
家族歴に基づいて検査されることが多いです。
③性別
非認証施設では、胎児の性別を知ることもできますが、一部の国や地域では倫理的な観点から制限されています。
出生前診断は、妊娠中の不安を減らし、必要ならば早期治療やサポートの準備をするために有用とも考えられます。
しかし、すべての病気や障害を発見できるわけではありません。
出生前診断でわかるのは、ほんの一部の病気や障害です。
視覚障害や聴覚障害、自閉症スペクトラムなどの発達障害は、出生前診断を受けても障害の有無は確認できないとされています。
また、障害は先天性のものではなくても、長いライフスパンの中でいつでも発生する可能性のあるものです。
誰にとっても身近で、特別なことではありません。
そのことも踏まえた上で、事前に医師や専門家と十分に相談し、自分や家族の状況・価値観などに応じて、出生前診断を受けるかどうかの判断を慎重にすることが大切です。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
