2024.01.17
発達障害について
自閉症スペクトラム(ASD)を持つ小学生の特徴は?
2022年に文部科学省がおこなった調査によると、公立の小中学校に通う生徒の中で、約8.8%に発達障害の可能性があることがわかりました。
その数は、10年前の2012年の調査で6.5%だったのに比べて増えており、子どもたちへの支援の充実が課題になっています。
「うちの子は大丈夫?」「何か問題を抱えているのでは?」という保護者様からの不安の声も以前より頻繁に聞くようになりました。
そこで、このコラムでは数回にわたり、発達障害がある小学生の特徴や、学校で起こりやすいトラブル、トラブルを防ぐためにできる対策などについてお伝えしていきます。
今回は、自閉症スペクトラム(以下:ASD)を持つ小学生の特徴について、チェックリストを用いて解説します。
【自閉症スペクトラム(ASD)の特徴】
ASDとは、社会性・コミュニケーション・想像力の3つにおいて特性が目立つ発達障害です。ASDの小学生は、学習面よりも人間関係などの社会性の面でトラブルを起こしやすいと言われています。
以下は、ASDを持つ子どもの一般的なチェックリストです。
※ただし、これらの特徴がすべてのASDの子どもに当てはまるわけではなく、また、これらの特徴を持つからといって必ずしもASDであるとは限りません。
〈社会的コミュニケーションと相互作用〉
・目の合わせ方が少ない、または非常に制限されている・表情、身振り、ジェスチャーを使ったコミュニケーションが乏しい
・同年代の子どもたちとの関わりに苦労する ・共有の関心や楽しみを示さない
・他人の感情や視点を理解するのが難しい
〈限定された興味や繰り返しの行動〉
・特定の話題や活動に対して強い関心を示し、それに強く固執する・物事を一定の順序やルーティンでおこなわなければならないと感じる
・独特の動き(手を振る、体を揺らすなど)を繰り返す
・物事の特定の部分(車の車輪など)に異常な関心を持つ
〈コミュニケーションの特徴〉
・発話が遅れる、または非言語的である・言葉を文字通りに理解し、比喩的表現や冗談を理解しづらい
・特異な声のトーン、リズム、または発声方法を持つ
・会話のやり取りが一方的で、相互のやり取りが難しい
〈感覚の特徴〉
・特定の音、触感、味、匂い、視覚刺激に過敏、または鈍感である・日常の音(掃除機の音、電話の呼び出し音など)に強く反応する
・特定の衣類の感触やタグが不快である
このチェックリストは、ASDの可能性を初期に特定するためのものですが、診断には専門家による詳細な評価が必要です。
また、これらの特徴のいくつかは発達の一部として一時的に見られることもありますし、程度の差はあるものの、小学生なら誰でも当てはまるものもあります。
発達障害かどうかは専門医でないと判断できません。
ご不安な場合は、病院に行き検査を受けることを検討してみてください。
次回のコラムでは、ASDの小学生がトラブルを起こしがちなシチュエーションについてご紹介します。
