コラム

2024.01.18
発達障害について

自閉症スペクトラムの小学生がトラブルを起こしがちなシチュエーション

自閉症スペクトラム(以下:ASD)を持つ子どもたちは、学校生活で特有のトラブルに直面することがよくあります。
これらのトラブルは、ASDの特性や感覚処理の違いから生じることが多いです。
そこで今回は、ASDを持つ小学生が直面しやすいトラブルのシチュエーションと対応方法について探ります。

【教室での集中が難しい】

〈シチュエーションの例〉
授業中、先生が説明している時に、突然立ち上がって教室を歩き回る。
周囲の小さな音に敏感に反応し、授業に集中できない。

〈原因と対応〉
ASDの子どもは、環境の変化や予期せぬ刺激に敏感です。
教室の騒音や照明が強すぎると、過度のストレスを感じてしまうことがあります。
事前に一日の授業の流れを説明する、落ち着ける特定の場所を提供するなどの対策が有効です。

【休憩時間や昼食時の社交問題】

〈シチュエーションの例〉
休憩時間、ほかの子どもたちがグループで遊んでいる中、ASDの子は一人でいることを選ぶ。
昼食時に話しかけられても適切に反応できない。
友達が気にすることを遠慮せずに直接的な言葉で言ってトラブルになる。

〈原因と対応〉
ASDの子どもは社会的スキルに課題を持つことが多く、友達との相互作用が難しいため、一人でいる時間を好むことがあります。
社会的スキルを促進する活動や、小グループからの交流を奨励することで、徐々に社交的な快適さを高めることができます。

【変化に適応できない】

〈シチュエーションの例〉
学校のイベントや遠足など、日常と異なる活動が予定されると不安を感じ、落ち着かない行動を示す。
時間割が急に変更になったり、集会などで普段はしない行動を求められたりすると動揺する。

〈原因と対応〉
ASDの子どもは予測可能なルーティンを好み、予期せぬ変化は大きな不安を引き起こすことがあります。
事前に活動の詳細を説明し、必要に応じて活動を一緒に計画することが、子どもの不安を減らすのに役立ちます。

【感覚過敏によるパニック】

〈シチュエーションの例〉
体育館での集会や音楽会など、大きな音がする環境で、ASDの子が耳を塞ぐ、または不快感を示す。

〈原因と対応〉
ASDの子どもはしばしば感覚過敏を持っており、特定の音や光に強く反応することがあります。
このような場合、事前にヘッドフォンを提供するなどして、過剰な刺激から子どもを保護することが必要です。

【授業内のグループ活動に支障が出る】

〈シチュエーションの例〉
グループでおこなう活動や授業内ディスカッション時に、指示を理解できない、または適切に貢献できない。

〈原因と対応〉
ASDの子どもは、抽象的な指示や言葉のニュアンスを理解するのが難しいことがあります。
明確で具体的な指示を与え、必要に応じて個別にサポートを提供します。

ASDを持つ子どもたちは、学校生活で多くの課題に直面します。
特に「こだわりの強さ」と「コミュニケーションの困難」がトラブルの元になりやすいです。
こういった特性を持つ子どもたちが充実した学校生活を送るためには、保護者様、担任の先生、クラスメートが特性を理解し、その強みを活かすよう協力することが重要です。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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