コラム

2024.01.20
発達障害について

ADHDの小学生がトラブルを起こしがちなシチュエーション

注意欠陥多動性障害(以下:ADHD)を持つ子どもたちは、学校や家庭でさまざまな困難に直面しがちです。
これらの困難は、ADHDの子どもたちが持つ特有の行動パターンや感情調節の問題に起因することが多いです。
そこで今回は、ADHDを持つ小学生がよく遭遇するトラブルのシチュエーションと対応方法について考察します。

【授業中の着席が難しい】

〈シチュエーションの例〉
教室での授業中、頻繁に席を離れたり、教室を出ていく。
また、窓から見える外の様子が気になったり、周りの小さな音や動きに簡単に気を取られ、先生の話に集中できない。

〈原因と対応〉
ADHDの子どもたちにとって、注意力を45分間維持することは非常に困難です。
先生は、授業中に短い休憩を取り入れる、学習活動を多様化する、個別の注意を向けるなどの工夫が必要です。

【順番やルールを守れない】

〈シチュエーションの例〉
順番を待つのが苦手で勝手に動いたり、待機列に割り込んでトラブルになる。
また、ゲームのルールを破ったり、人の道具を勝手に使ったりする。

〈原因と対応〉
ADHDの子どもたちは衝動制御が難しいため、社会的スキルに課題を持つことがあります。
子どもたちに集団のルールを教え、適切な行動を促すためのサポートを提供することが重要です。

【遊びや活動中によくぶつかる】

〈シチュエーションの例〉
休憩時間やグループ活動中、走り回っていたADHDの子が他の子と衝突しトラブルになる。

〈原因と対応〉
ADHDの子どもたちは、ソワソワと落ち着かなかったり、じっとしていられず走り回ることがよくあります。
先生に前もって事情を伝え、注意して見てもらったり、エネルギーを発散させる活動を増やすことも検討してみてください。

【宿題や課題の提出が遅れる】

〈シチュエーションの例〉
宿題や課題を忘れがちで、提出が遅れることが多い。
また、長時間同じ作業に取り組むことが難しいため、少し取り組んだら止めてしまう。

〈原因と対応〉
ADHDの子どもたちは、計画立てや継続することが苦手です。
宿題の管理方法を教え、スモールステップに分けてタスクを完了させるように支援する必要があります。

【情緒のコントロールが難しい】

〈シチュエーションの例〉
些細なことで怒りっぽくなったり、感情の波が激しい。
学校や家庭で急に感情的になり、落ち着かない行動を取ることがある。

〈原因と対応〉
ADHDの子どもたちは、感情の調節が難しいことがあります。
感情を適切に表現する方法を教え、ストレスを感じたときの対処法を事前に考えておくことが重要です。

【クラスメートとのトラブル】

〈シチュエーションの例〉
係や当番の仕事を最後までやらなかったり、忘れて帰ったりすることを、やる気や性格の問題と勘違いされる。
質問が終わる前に答えてしまったり、相手の話を聞かずしゃべりすぎてしまう。
また、友達を傷つけることを衝動的に言ったり、手が出てしまったりする。

〈原因と対応〉
クラスメートとのポジティブな関係を築くためには、具体的な社会的スキルを教えることが助けとなります。
子どもの興味や意欲を活かす療育で、楽しく身に着けることができます。

ADHDを持つ小学生は、日々多くの挑戦に直面しています。
彼らが学校でのトラブルを乗り越え、ポジティブな学びの経験を得るためには、周りの大人たちが子どもたちの特性をよく理解し、適切なサポートと環境を用意することが不可欠です。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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