コラム

2024.02.03

解離性同一性障害(DID)とは?

解離性同一性障害(Dissociative Identity Disorder、略称: DID)は、かつて多重人格障害として知られていた精神障害です。
今回は、解離性同一性障害の特徴、原因、症状、そして適切な対応方法について解説します。

【解離性同一性障害とは】

解離性同一性障害は、二つ以上の異なる人格(アイデンティティ)が一人の人間の中に存在する状態を指します。
これらの異なる人格は、それぞれ独自の名前、性格、好み、記憶を持っていることが特徴です。

【原因】

解離性同一性障害の正確な原因は不明ですが、一般には極度の心理的トラウマが関係していると考えられています。
特に、幼少期の虐待や重大なストレス体験が、発症に影響を与えることが多いとされます。
長期間にわたる激しい苦痛や衝撃的な体験の反復をすると、その度に解離が起こり、苦痛を引き受ける別の自我が形成されてしまいます。
その別の自我がその間の記憶や意識を引き受けて、本来の自我には引き継がれず、それぞれの自我が独立した記憶をもつようになることが発生の原因と考えられています。

【症状】

解離性同一性障害の症状は多岐にわたりますが、主なものを以下に挙げます。

・複数の人格
異なる性格や行動パターンを持つ複数の人格を持つことがあります。

・記憶の欠落
ある人格が表に出ている間の出来事について、他の人格は記憶を持っていないことがあります。

・現実からの解離
本来一つにまとまり繋がっている意識や記憶、知覚、アイデンティティが、一時的に失われ、自分が自分でないと感じることがあります。

【治療】

解離性同一性障害の治療は個々の症状に合わせておこなわれ、以下の方法が一般的です。

①心理療法
心理療法を通じて、異なるアイデンティティを統合し、トラウマ体験に対処する方法を学びます。

②認知行動療法
認知行動療法を用いて、不健康な信念や行動パターンを変えることができます。

③薬物療法
不安やうつ病など、解離性同一性障害に伴う他の症状を治療するために、薬物療法が用いられることもあります。

【周囲の理解とサポート】

解離性同一性障害を持つ人への理解とサポートは、回復にとって大きな助けとなります。
家族、友人、同僚など周囲の人々が、症状の特徴を知り、症状が生じた際の対処方法を学ぶことも長期的な経過を考える上では大切なことです。

解離性同一性障害は複雑で誤解されやすい状態ですが、適切な治療と理解により、症状の管理は可能です。
症状についての理解を深め、気長に根気強く治療を続けることが重要です。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

無料体験レッスン お問い合わせ / 資料請求