2024.07.07
幼児期の発達
言葉の種まきをたくさんしよう! 発語がなくても話しかけ続けることの重要性
子どもが意味のある言葉を話し始めることは、親にとって大きな喜びです。
しかし、1歳半を過ぎてもなかなか言葉が出ない子どもに対しては、不安や心配を感じることも多いかと思います。
そのような時期でも、周りの大人が積極的に話しかけ続けることは非常に重要です。
今回は、発語がなくても話しかけ続けることの重要性について考えてみましょう。
【言葉の種まきとは】
「言葉の種まき」とは、子どもが言葉を理解し、やがて自分で話せるようになるための基礎を作ることを意味します。周りの人がたくさん話しかけることで、子どもは言葉のリズムや音、意味を自然とインプットしていきます。
アウトプット(発語として表に出てくる)の時期はゆっくりでも、子どもの中には着実に言葉が根付いているのです。
【話しかけ続けることの重要性】
①言葉の理解を促進する子どもは、周囲の言葉を聞くことで語彙を増やし、言葉の意味を学んでいます。
発語がまだでも、話しかけられることで言葉の理解力は高まり、将来の発語の基礎となります。
②社会的スキルの発達を支える
話しかけることで、子どもはコミュニケーションの基本を学びます。
言葉だけでなく、表情や身振り手振りなど、非言語コミュニケーションも理解するようになります。
③感情の発達を助ける
子どもは言葉を通じて自分の感情を表現し、他者の感情を理解することを学びます。
親が感情を込めて話しかけることで、子どもはさまざまな感情を経験し、共感する力を育みます。
④安心感と絆を育む
話しかけられることで、子どもは親とのつながりや安心感を感じます。
言葉をかけ続けることで「愛されている」「大切にされている」という気持ちが伝わり、親子の絆が深まります。
【日常生活での言葉の種まきの方法】
次に、日常生活の中でできる言葉の種まきの方法をいくつかご紹介します。・ナレーション
子どもが見ているものやしていることについて、言葉にして説明する「ナレーション」をおこないましょう。
例えば、「今、○○くんは赤いブロックを持っています。これで何を作るのかな?」といった具合に話しかけます。
これにより、子どもは自分の行動や周囲の状況と言葉を結びつけて学びます。
・絵本の読み聞かせ
絵本の読み聞かせは、豊かな語彙と表現を提供する素晴らしい方法です。
さまざまなストーリーやキャラクターに触れることで、子どもの想像力も広がります。
・歌やリズム遊び
歌やリズム遊びを通じて、言葉のリズムや音を楽しく学ぶことができます。
童謡や手遊び歌など、子どもが楽しめる要素を取り入れることで、自然と言葉に親しむことができます。
・対話の機会を増やす
食事の時間やお風呂の時間など、日常のさまざまな場面で対話の機会を増やしましょう。
質問を投げかけたり、子どもの反応に対して応答したりすることで、コミュニケーションの練習になります。
【言葉の種まきがもたらす長期的な効果】
言葉の種まきは、短期的な効果だけでなく、長期的にも子どもの成長に大きな影響を与えます。親から肯定的に、豊富な語彙で、頻繁に話しかけられていた子どもは、あまり話しかけられていなかった子どもと比較して、3歳時点のIQのスコアが1.5倍高かったという研究結果があります。
そのような子どもが小学校に通うようになると、さらに言葉の理解力が高まり、学校での学習がスムーズに進むようになります。
特に読解力や作文能力において、大きな差が生まれたそうです。
言葉を使って自分の意志や感情を表現できるようになることで、周囲からの理解や共感を得やすくなるため自己肯定感も高まりやすくなるでしょう。
まとめ
発語がまだない時期でも、子どもに積極的に話しかけ続けることは脳の発達の面でも効果的です。すぐに芽が出なくても、かけ続けた言葉はきっと子どもの心の中に根づいています。
子どもが自信を持って言葉を発する日を迎えられるよう、言葉の種まきをたくさんして、成長を温かく見守っていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
