コラム

2024.07.08

緊張病(カタトニア)とは? あがり症とのちがいや症状、治療法について

緊張病(カタトニア)という言葉を聞いたことがありますか?
あがり症と混同されがちですが、実際には全く異なる状態を指します。
今回は、緊張病とは何か、あがり症とのちがい、そして症状や治療法について詳しく解説していきます。

【緊張病(カタトニア)とは】

緊張病(カタトニア)は、精神運動の異常状態を特徴とする精神疾患の一つです。
単独で発症することは少なく、統合失調症や重度のうつ病、双極性障害などと関連して発症することが多いと言われます。
主に以下のような症状が見られます。

・動きの異常
長時間動かない、全く動けなくなることがあります。
その一方で、突然興奮状態に陥り、過剰な運動をすることもあります。

・姿勢保持
特定の姿勢を長時間維持することがあります。
例えば、腕を上げたまま固まるなどです。

・エコラリア・エコプラクシア
他人の言葉や動作を繰り返す行動が見られることがあります。

・ミュート(無言症)
一切話さなくなることがあります。

【あがり症とは】

あがり症は、緊張病とは異なるもので、主に社交不安障害(SAD)として知られています。
人前で話すときや新しい人と会うときなどに強い不安や緊張を感じる状態を指し、以下のような症状が特徴です。

・身体的症状
発汗、心拍数の増加、震え、吐き気などが見られます。

・心理的症状
強い不安感、恥ずかしさ、自己意識過剰などが挙げられます。

・行動的症状
人前に出ることを避ける、話す機会を避けるなどの行動が見られます。

あがり症は、緊張病とは異なり、日常生活の特定の状況でのみ発症することが一般的です。

【緊張病とあがり症のちがい】

緊張病とあがり症の主なちがいは、その発症状況と症状の性質です。
緊張病は精神疾患の一部として発症し、身体的な運動異常や無言症などの症状を伴います。
一方、あがり症は特定の社交状況でのみ発症し、主に不安や緊張が主な症状です。

【緊張病の治療法】

緊張病の治療は、以下の方法が一般的です。

・薬物療法
抗精神病薬や抗うつ薬、気分安定薬が用いられます。
特にベンゾジアゼピン系薬物が効果的とされています。

・ECT(電気けいれん療法)
薬物療法が効果を示さない場合、ECTがおこなわれることがあります。
電気刺激を与えて症状を改善する方法です。

・環境調整と心理療法
安全で安定した環境を提供し、心理療法を併用することも効果的です。

【あがり症の治療法】

あがり症の治療法は、以下のような方法があります。

・認知行動療法
認知行動療法は、あがり症の治療に非常に効果的です。
具体的な状況での不安を減少させるための技術を学びます。

・薬物療法
ベンゾジアゼピン系薬物や抗うつ薬が使用されることがあります。
ただし、薬物療法はあくまで一時的な対症療法として使用されることが多いです。

・曝露療法
不安を感じる状況に徐々に慣れることで、不安感を克服する方法です。
徐々に緊張する状況に身を置き、耐性をつけることを目的としています。

まとめ

緊張病(カタトニア)とあがり症は、どちらも精神的な問題から発生するものですが、その症状や治療法には大きなちがいがあります。
緊張病は、精神疾患に伴う運動異常や無言症などが特徴で、薬物療法やECTが効果的とされています。
一方、あがり症は特定の社交状況での不安が主な症状で、認知行動療法や曝露療法が有効です。

どちらの症状も適切な治療を受けることで改善が期待できるため、症状が見られた場合は早めに専門家に相談することが重要です。
日常生活に支障をきたす前に、適切なサポートを受けることで、より健やかな生活を送ることができます。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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