2024.09.24
幼児期の発達
「何に困っている?」「どう解決したい?」をしっかり伝えられる子どもに
子どもが何かに困っているとき、親としてはその困りごとをすぐに解決してあげたくなります。
しかし、親がすべてを代わりにやってしまうと、子どもは自分で考え、自分の気持ちや問題を言葉にして伝える力を育む機会を失ってしまうかもしれません。
大切なのは、子どもが「自分は何に困っているのか」「どうやってその問題を解決したいのか」を自分の言葉で伝えられるようにサポートすることです。
そこで今回は、子どもが自分の困りごとをしっかり伝え、解決策を考える力を身につけるための具体的なアプローチについてお話しします。
【自分の気持ちを理解する力を育てる】
子どもが「何に困っているのか」を自分で把握するためには、まず自分の気持ちや状況を理解する力を育てることが大切です。そのためには、日常の体験や会話を通じて、自分の感情や困りごとを表現するスキルを高めていきましょう。
1. 感情を言葉にする練習
子どもは、時に自分が何を感じているのか、どうしてそう感じるのかを理解するのが難しいことがあります。
日常的に、子どもに「今どんな気持ち?」や「何が嫌だったの?」といった質問をすることで、感情を言葉にする練習をしていきましょう。
この積み重ねによって、自分の感情に気づき、それを他者に伝える力が養われます。
2. 困りごとに気づく手助け
子どもが何かに困っているときは、まずその困りごとに自分で気づけるようにサポートすることが大切です。
「どうしたの?」や「何が難しい?」といったオープンな質問を投げかけることで、子どもが自分で困っている点に気づき、考えるきっかけを与えられます。
【問題解決に向けて考える力を育てる】
状況や問題が分かったら、次に大切なのは「どうやって解決したいのか」を考える力です。子どもにとって、自分の問題を自分で解決するというプロセスは、自信をつける大切な経験となります。
そのためには、大人がすぐに解決策を与えるのではなく、子ども自身に考えさせることが重要です。
1. 解決策を一緒に考える時間を持つ
困りごとがわかったら、まずは「どうたって解決したい?」と子ども自身に考えさせましょう。
子どもは最初は戸惑うかもしれませんが、少しずつ自分なりの解決策を見つける力を育むことができます。
例えば、「宿題が多くて困っている」と言った場合、「どの宿題から始めると楽になるかな?」と問いかけることで、優先順位をつける方法を学ばせることができます。
2. 小さな成功体験を積み重ねる
解決策がうまくいったときは、成功体験を積み重ねることが大切です。
どんなに小さな問題でも、自分で考えて解決できたという経験は、子どもの自己効力感を高めます。
「自分でやってみて解決できたね!」と声をかけ、子どもの努力を認めてあげることで、次も自分で考える意欲が高まります。
【周りの大人にできるサポートとは】
子どもが自分で困りごとを解決するためには、周りの大人のサポートも欠かせません。ですが、そのサポートは「答えを教える」ことではなく、「一緒に考える」ことが基本です。
では、どのようなサポートをすれば、子どもが自立的に問題に向き合えるようになるのでしょうか?
1. 子どもの話に耳を傾ける
まず、子どもが何に困っているのかをしっかり聞いてあげることが重要です。
落ち着いてじっくり話を聞くことで、子どもは自分の気持ちや困りごとを表現しやすくなります。
このとき、アドバイスをすぐに与えるのではなく、共感し、子どもが自分の言葉で話すことを待ちましょう。
2. 考える時間を与える
子どもが自分で考える力をつけるためには、答えをすぐに出さないことがポイントです。
「どうしたらいいと思う?」と問いかけ、考える時間を与えましょう。
これを繰り返すことで、子どもは少しずつ自分で考え、行動する力を身につけていきます。
3. 解決策を複数提案するサポート
子どもが解決策を考える際、ひとつの方法に固執せず、いくつかの選択肢を考えるよう促しましょう。
「それもいいね、他にはどんな方法があるかな?」といった具合に、複数の解決策を考えることで、より柔軟な思考が育まれます。
【子どもが自立して困りごとに向き合うために】
子どもが自分の困りごとを認識し、それを解決する力を身につけることは、将来的な成長や自立にとって非常に重要です。大人がすべてを解決してしまうのではなく、子どもが自ら問題に向き合い、自分で解決策を考えられるようなサポートを心がけましょう。
このようなアプローチは、学校生活や社会での人間関係など、さまざまな場面で役立つスキルとなります。
問題に直面した時に、自分で考え、自分で行動する力が身につけば、子どもは自信を持って物事に取り組むことができるようになります。
子どもが何に困っているかを自分の言葉で伝え、解決に向けて自ら考える姿勢をサポートしていくことが、長期的な子どもの成長にとって大きな力となるでしょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
