コラム

2024.10.05
発達障害について

発達の凸凹とは? 能力の高低差が子どもの社会生活に与える影響について

子ども一人ひとりの成長や発達は、必ずしも均等な進み方があるわけではありません。
特に、ある分野ではとても優れている一方で、別の分野では大きな困難を抱える――このような状態を「発達の凸凹(でこぼこ)」と呼びます。

発達の凸凹がある子どもたちは、能力のばらつきによって日常生活や社会生活においてさまざまな困難に直面することがあります。
今回は、この「発達の凸凹」が具体的にどのようなものか、社会生活においてどのような影響があるのか、それにどう向き合っていくべきかについて考えてみましょう。

【発達の凸凹とは?】

発達の凸凹とは、特定の分野で非常に優れた能力を持ちながらも、他の分野では能力が著しく低い状態を指します。
このような発達の不均衡は、特に発達障害のある子どもに多く見られる特徴です。
例えば、計算が非常に得意で数学の問題を素早く解ける一方で、読み書きが苦手だったり、人とのコミュニケーションが難しかったりする場合などが考えられます。

この「凸」の部分、つまり得意分野が顕著であるために、周囲からは「すごい子だ」と思われることがありますが、「凹」の部分で困難を抱えると、周囲の期待に応えられないことがストレスや不安を生む原因になることも少なくありません。

【凸凹が社会生活に与える影響】

発達の凸凹は、学校生活や友達との関係、家庭内での役割分担など、社会生活全般に影響を及ぼすことがあります。
特に、周囲の期待と実際の能力の間にギャップが生じることで、本人が苦しむ場面が増えることもあります。

1. 学校生活での影響
学校では、算数や国語、理科、社会といった複数の科目で均等に成績が求められることが多いです。
しかし、発達の凸凹がある子どもにとっては、特定の教科だけが得意で他の教科は苦手ということが普通にあります。
このため、周囲の期待に応えられなかったり、友達との学力差に戸惑ったりして、自己肯定感が低下する可能性があります。

2. 友達との関係
発達の凸凹がある子どもは、社交的なスキルが未熟であったり、感覚過敏である場合があります。
例えば、集団遊びのルールがうまく理解できなかったり、他の子どもたちが楽しんでいる遊びに対して過剰に反応してしまうことがあります。
これが原因で孤立したり、誤解されることも少なくありません。

3. 家庭での影響
家庭内でも、日常のルーティンをこなすのが苦手で、忘れ物が多かったりや片付けができないといった困り事が出てくることがあります。
一方で、特定の趣味や興味に対しては非常に集中力を発揮するため、保護者様がそのギャップに戸惑うこともあるでしょう。
このような状況が続くと、親子間での衝突が増えることもあります。

【凸凹が原因で生じる具体的な困難】

発達の凸凹がある子どもたちは、次のような困難に直面することがよくあります。

・自己肯定感の低下
得意分野で高い成果を上げても、苦手な分野での失敗が続くと、子どもは「自分はダメだ」と感じてしまうことがあります。
特に、周囲からの期待が大きい場合、そのギャップに苦しむことが多く、自己肯定感が低下するリスクが高まります。

・ストレスと不安
苦手なことを無理にやらされることで、子どもはストレスや不安を感じやすくなります。
例えば、体育の授業で特定の運動ができない子どもが無理をして参加しようとすると、大きなプレッシャーがかかります。
これが積み重なると、学校への登校が困難になることもあります。

・友達との関係の悪化
コミュニケーションや社会性の面で発達に凸凹があると、友達とのやり取りがうまくいかないことがあります。
誤解や行きちがいが頻繁に起こることで、友達から距離を置かれたり、集団の中で孤立したりするリスクがあります。

【発達の凸凹にどう向き合うか?】

発達の凸凹を持つ子どもが、社会生活の中で自分らしく成長できるようにするためには、次のような対応が重要です。

①得意分野を伸ばすサポート
子どもが持つ得意分野を見つけ、それを最大限に活かすことが大切です。
例えば、数学が得意な子どもであれば、算数や科学の分野で自信を持てるようなサポートをおこないましょう。
得意分野で成功体験を積むことが、自己肯定感を高めるための第一歩です。

②苦手分野には無理のない支援を
苦手な分野に対しては、無理に克服させるのではなく、サポートや適切な環境を整えることが重要です。
例えば、読み書きが苦手な子どもに対しては、デジタルツールや補助教材を活用することで、学習の負担を軽減する方法を考えましょう。

③コミュニケーションのサポート
発達の凸凹がある子どもたちには、社会性やコミュニケーション能力の向上を支援するプログラムや専門家のサポートが有効です。
児童発達支援の専門家やカウンセラーと連携しながら、人間関係を築くためのスキルを身につけられるようにしましょう。

④家族の理解とサポートの重要性
ご家庭でも、子どもの発達の凸凹を理解し、温かく見守ることが大切です。
子どもが持つ強みを見つけ、そこに自信を持たせることで、次第に苦手な部分にも前向きに取り組めるようになります。
子どもの特性に応じたサポートを続けることが、成長への鍵です。

まとめ

発達の凸凹は、子どもたちにとって一つの個性であり、そのちがいを理解し、尊重することが大切だと考えます。
得意分野をどんどん伸ばし、苦手な部分には無理のないサポートを提供することで、子どもたちは自信を持って成長していくことができます。

ご家庭、園や学校、発達の専門家が連携して一人ひとりに合った環境ややり方を見つけていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

無料体験レッスン お問い合わせ / 資料請求