コラム

2024.10.09
幼児期の発達

自分勝手な子どもへの対応 - 他者の気持ちを考えさせるには?

子どもが自分勝手な言動をとることは、成長過程でよく見られることです。
特に幼い子どもは、まだ他者の気持ちを理解し、配慮する能力が十分に育っていないため、自分の欲求を優先する行動をとりがちです。

しかし、年齢が上がるにつれて、周囲との協調や他者への配慮が求められる場面も増えてきます。
そんな中で、どうすれば子どもが他者の気持ちを考え、バランスの取れた行動ができるようになるのでしょうか?

今回は、自分勝手な言動が多い子どもに対する効果的なアプローチや、他者の気持ちを理解し、配慮できる子どもに育てるためのポイントについて考えていきます。

【自分勝手な行動とは】

まず、子どもの「自分勝手な行動」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。
典型的な例として、以下のような行動が挙げられます。

・自分の意見や欲求を最優先し、他者の考えや感情を無視する
・友達との遊びの中で、自分がやりたい遊びばかりを押し付ける
・誰かが困っている状況や悲しんでいる場面でも気に留めず、自分のことだけに集中する

こうした行動は、年齢が幼いほど頻繁に見られます。
子どもはまだ他者の視点や感情を理解する力が未熟で、自分の欲求を満たすことが優先されるからです。

【共感力が育つ年齢と発達段階】

子どもが他者の気持ちを理解するためには、「共感力」が必要です。
共感力は、他人の感情や状況を理解し、相手の立場に立って物事を考える力のことです。
この力は、子どもの発達とともに徐々に育まれます。

〈2〜3歳頃〉
この時期の子どもは、まだ自分中心の世界に生きています。
他者の気持ちを理解することは難しく、思いやりや共感を示す行動も限られます。
しかし、大人が子どもに対して共感的な態度を取ることで、少しずつ相手の感情を理解する基礎が築かれます。

〈4〜5歳頃〉
この頃になると、子どもは他者の感情や考えに気付き始めます。
友達の悲しい顔や怒っている様子に反応し、言葉や行動で慰めたり、謝ることもできるようになってきます。
共感力が芽生え始める時期です。

〈小学生以降〉
学校生活を通じて、子どもはますます他者との関わりの中で自分の行動を調整する力を身につけます。
友達との協力やルールを守ること、相手の気持ちを考えることの重要性を学ぶことで、共感力がより一層発達していきます。

【他者の気持ちを考える力を育むために】

子どもが他者の気持ちを考えて行動できるようになるには、家庭でのサポートがとても重要です。
以下の方法で、子どもに共感力を育むことができます。

①子どもと一緒に気持ちを言葉にする
子どもが他者の気持ちを理解するためには、まず「自分の感情を言葉にできること」が大切です。
親が子どもと一緒に、日常の出来事について話し合い、感情を表現する言葉を教えていきましょう。
例えば、「今、悲しい気持ちだね」「友達が怒っているのはなぜだと思う?」といった形で、子どもが感情に気づく手助けをします。

②共感的な態度を示す
子どもに共感力を育てるためには、親自身が共感的な態度を示すことも大切です。
子どもが何かを訴えてきた時に、「どうしてそう感じたの?」と子どもの気持ちに寄り添う姿勢を見せることで、子どもは自分の感情が大切にされていると感じます。
その経験が、他者の感情を尊重する力へと繋がります。

③他者の視点を考える機会を作る
日常の中で、他者の視点を考える機会を積極的に作りましょう。
例えば、絵本やアニメを見た後に、「このキャラクターはどう感じていたかな?」と話し合ったり、友達との遊びの中で起きた出来事を振り返って、相手の立場を一緒に考える習慣を持つことが効果的です。

④成功体験を通じて学ばせる
子どもが他者の気持ちを考えて行動した際には、その行動をしっかりとほめてあげましょう。
例えば、友達が困っているときに手助けしたり、順番を譲ることができたら、「あなたが助けたから、お友達は嬉しそうだったね」とフィードバックを与えます。
成功体験を積むことで、子どもは共感的な行動が自分にとっても良い結果を生むことを学んでいきます。

【自分勝手な行動が見られたときの対応策】

子どもが自分勝手な行動を取ったときは、その行動に対してただ叱るのではなく、なぜその行動が相手にとって問題だったのかを説明することが重要です。
例えば、友達との遊びの中で自分の意見ばかりを押し付けた場合、「あなたがそうしたとき、お友達はどう感じたかな?」と問いかけ、相手の気持ちを考えるきっかけを作ります。

また、子ども自身が他者の感情に気づいたときには、それをすぐに行動に結びつけるようサポートしましょう。
「お友達が悲しそうだと感じたなら、どうすればいいかな?」と一緒に考え、解決策を見つける過程で、子どもが自然と他者に対して思いやりのある行動が取れるように導きます。

まとめ

子どもが他者の気持ちを考えて行動することは、成長とともに少しずつ身についていくものです。
周りの大人が焦らず、共感的な態度で接し続けることで、子どもは他者の感情を理解し、共感する力を育んでいきます。

自分勝手な行動が目立つ子どもでも、家庭や学校でのサポートを受けながら、少しずつ他者への配慮ができるようになるはずです。
大切なのは、子どもが失敗してもそこから学びを得られる環境を提供し、一緒に成長を見守ることです。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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