2024.11.08
発達障害について
特別支援学級に在籍していることを子どもにどう伝える?
特別支援学級に在籍している子どもに、そのことをどのように伝えるべきか悩む保護者様は少なくありません。
子ども自身が自分の特性や状況を理解し、納得して前向きに成長していけるようにするためには、そういった説明にも適切なタイミングと配慮が必要だと考えます。
本人が自分の特性について理解し、それを周りの人にも正しく伝えられるようになれば、合理的配慮のもとで自分らしく生きることができ、生活上のトラブルも減る可能性が高まるためです。
では、どのように説明すれば、子どもが無理なく受け入れられるのでしょうか。
今回は、特別支援学級に在籍することを子ども本人に伝える際のポイントや考え方について解説します。
1. 特別支援学級は「特別な場所」ではないことを伝える
まず、大切なのは「特別支援学級」が特別な場所ではないと伝えることです。「特別支援学級」という名称は、時として子どもたちに「特別な何かをしている場所」「自分が周りとちがう」という印象を与えがちです。
しかし、実際には、特別支援学級は子どもの特性や個性に合わせたサポートがおこなわれている学びの場であり、「みんながそれぞれの方法で成長していく場所」なのです。
伝える際には、例えば「特別支援学級は、○○がよりわかりやすく学べる場所なんだよ」や「学校にはいろんな学び方があって、それぞれに合ったクラスがあるんだよ」というように、子どもが理解しやすい表現を用いると良いでしょう。
2. 自分の特性をポジティブに捉えられるように
特別支援学級に在籍する理由は、子どもの「特性」によるものであることが多いです。そこで、「特性」という考え方を用い、ポジティブに説明することが重要だと考えます。
例えば、「○○は少し音に敏感だから、静かな環境で学べる場所があるといいね」「○○は自分のペースで集中して学べる方が理解しやすいから、特別支援学級はぴったりな場所なんだよ」といった表現を用い、自分の特性を前向きに理解できるようにします。
特に子どもが年齢的に「みんなとちがうこと」を気にしやすい時期であれば、他の子どもたちもそれぞれの「得意・不得意」や「特性」を持っていることを説明し、どの子どもにも自分らしい学び方があると伝えると良いでしょう。
周りとのちがいをネガティブに捉えるのではなく、「自分には自分に合ったやり方がある」と考えられるようサポートしていくことが大切です。
3. 子どもが主体的に理解することを目指す
特別支援学級に在籍することを伝える際は、子どもが主体的に理解し、納得できるよう心がけましょう。親の立場から一方的に話すのではなく、子どもが自分で「なぜその学級にいるのか」「自分にとってどんなサポートが必要なのか」を考えるような対話をおこなうことがポイントです。
例えば、「集中できる時間が長くなると、もっと楽しく学べると思うんだ」「自分のペースで進めると、学ぶことが楽しく感じられるよね」といった具合に、子どもの理解に寄り添いながら、特別支援学級の意義を共に考えていくと良いでしょう。
4. 周りの理解と協力が大切であることを伝える
合理的配慮の下で生活することの大切さについても、伝えていく必要があると考えます。合理的配慮とは、社会全体がその子どもの特性に合わせたサポートを提供することを意味しています。
この配慮があることで、子どもが自分らしく生活でき、トラブルも減る可能性が高まります。
「みんながそれぞれちがう方法で勉強したり、助け合ったりすることで、もっと楽しく過ごせるようになるんだよ」と話すことで、合理的配慮の大切さをわかりやすく説明しましょう。
また、子ども自身が自分の特性について理解することで、周りの人たちにもサポートの仕方を伝えやすくなります。
「こんなことを助けてもらうとありがたいな」という気持ちを伝えることで、友達や先生との関係も良好になるはずです。
5. 家族のサポートが子どもに安心感を与える
保護者様が子どもに寄り添い、いつでもサポートしていることを伝えることで、子どもに安心感を与えることも大切です。「私たち家族もずっと○○を応援しているよ」「一緒にがんばっていこうね」といった言葉は、子どもにとって大きな支えになります。
また、子どもが悩んだり不安を感じたりした時には、「なんでも話していいよ」「一緒に考えていこうね」と声をかけ支える姿勢を見せることで、子どもは自信を持って特別支援学級での生活を送ることができるでしょう。
6. 子どもの年齢に合わせた伝え方を工夫する
伝える際には、子どもの年齢や理解度に合わせた表現を使うことも大切です。幼い子どもには簡単な言葉で、「ここは○○がもっと楽しく学べる場所なんだよ」と伝えたり、年齢が高くなるにつれて「自分に合った方法で成長していくことができる場所」と説明したりするなど、段階を踏んで伝えていきます。
子どもが自分の特性や特別支援学級での学び方について少しずつ理解を深めていけるよう、焦らずじっくりと時間をかけて説明しましょう。
まとめ
特別支援学級に在籍していることを子どもに伝える際は、焦らずゆっくりと、子どもの理解と成長に合わせた表現で伝えていくことが大切です。自分の特性を理解し、周りにもその特性を理解してもらい、合理的配慮の下で生活することができれば、生活上のトラブルや生きづらさを減らすことができ、子どもは自信を持って成長していけます。
保護者様や支援者が子どもに寄り添い、サポートを続けることで、子どもが安心して学べる環境を提供していきましょう。
特別支援学級は、その子どもにとって最もふさわしい学びの場所であり、そこでの経験が成長の糧となるのです。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
